翻刻
「右帖」
冬も能し最早九月なれ共気行の
替るとも覚へず九月節句迚町礼も
なく家内にもいわへるとも見へず也斯而
又其所の米壱升銭壱文尤二十文銭也
獅子の絵抔有り是高下成る事もあり
とかや阿蘭陀走り船の絵有十文銭にて
馬乗の絵あり六拾文銭■の絵有り
銀は七十文に替金銭は皆阿蘭陀ゟ
「左帖」
来る銭也此国毎年粉升丁子を作り毎
年阿蘭陀ゟ入銀して是を買うに丁
子百斤に銀百六拾目程といへり扨又
カバヤといへる鳥の巣(す)此所の山内岸の岩
間に巣を喰ひ随分白くして猿の腰
掛に似たり白き内にも黒き所も有り
燕に似たる鳥也薬種に共成るやらん是
も阿蘭陀ゟ入銀して壱斤に銀八拾目に