翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 58

ページ: 58

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「右帖」 持ち運ぶ仲人聟同道都合上下十八人 嫁の方に参りて祝儀調ひけり斯而 嫁之方ゟ送りける品々には衣類の入りし 長箱壱ツ下着壱通り猩々の毛を 附けし笠壱ツくゝり枕六ツ《割書:是二通りの枕也|手枕長さ二尺》 《割書:足の枕長一尺五寸也|何れもぬいの入りし也》等を夥しくはこびけり 扨又嫁は顔を顕して拾二本の簪(かんざし)しを 指ひて銀の櫛金の元結に而髪をゆひ 「左帖」 耳のたれには瓔珞の如きをさげ手足に 金の輪をかけ下女に錦の笠を指かけ させ歩行の様子誠に菩薩の影向と 思われて当りまばゆき有様也真先に 大蝋燭を燈し挑燈二張にて出浮けり 扨又/聟(むこ)の方には大/蝋燭(らうそく)に火を燈し 半切の如きに米を盛り其中に棹立 町の門と口にぞ出しけり斯而嫁来りし