翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 6

ページ: 6

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「右帖」 雇いければ夫ゟ松前の内箱立てといへる に着き能湊なれば暫く滞留して日和 を待居たり爰に船子の内に長作と云若 者あり出雲にあらぬ結の神に宿の娘に 思ひ恋仮りの恋路と思しに千尋の 海と深ふなり人の異見も波の泡も て扱ひし旅の空おきんも心浮田屋の舟に も乗せし離れしと思ふ心ぞ見へに 「左帖」 けり明日わ出船と松前屋思ひ今津の 二人りつれ月をしるべに落ちて行命 をつなぐ縁の綱とは後にそおもひしら れけり一日二日は詮儀して人を雇うて 尋しかど其行方はしれざりき源蔵が あへなき最後かゝる不幸不吉ぞと皆 塩たれしもしを草舟をしつらい出に けり斯而陸奥仙台の内にて小渕 と(と)