翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 60

ページ: 60

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「右帖」 黒坊の内にても侍い分の役人小舟に 乗り右のかゝり船に行銀の無心抔 云かけけるに銀少し計り遣しとや かくと申けれは不足にや思ひけん忽 帯せし釼をぬき唐人弐人指殺し けり残る六人あわで驚き川内に飛入り けり此船には水主梶取の者十人也 是は皆黒坊ゟの雇いなれはさのみ 「左帖」 さわぎもせずして船に残り居る扨 川に逃入りし者は命限りに人家近く およぎ寄り山路を指て逃入ける此事 町に聞へければ皆人さわぎ出し山路 を指て尋けり其時孫七も人夫/に(に) 出三日程山を狩りける山奥深く尋入 つて五人は漸尋出しけり今壱人には 決而尋ねあわずして帰りける爰の山