翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 63

ページ: 63

翻刻

「右帖」 津に商売に来る福州の船此川に 汐時を待けるに黒坊の悪人共是を 見て去年もマダロスを誑(たぶらかし)し又此船も 騒動(そうどを)させ金銀をむばい取らんと工み 小船に乗り拾艘余り行て福州の大 船を追取り巻き鉄砲数多く打掛け けり福州船は百人余りも乗居たり なれ共此国の法式迚商ひ舟は鉄砲 「左帖」 所持する事堅く制せられければ詮方 なくて船板を夥く取出し是を前に 立て鉄砲をふせぎけり福州船に乗り 移らんと仕るを福州ゟ鉾水竿にて打 払ひ焼物の皿鉢を打ち砕き大勢にて投(なげ) 打ければ急々船へ乗る事不【左に二】能【左にレ】福州舟を 白眼(にらみ)つめて居たる所を福州船は大勢 なれば大釜に鉛(なまり)を入れ焼(たき)立て忽ち湯に