翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 74

ページ: 74

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「右帖」 まへに渡して跡は役人ゟ錠をおろし 水を猥に遣ふ事を制す菜(やさい)は魚 の干物壱つ与へ銘々生(な)まにて喰(しよく)す我れ には是を焼いて与へけり酒も我には 二日にふらすこ壱ツ■渡しけり酒も 銘々 覚語(かくご)して折々出して呑にけり 此水主の内にも渡々日本へ来り日本の 詞を能く遣ひ覚し者有て物毎に 「左帖」 分り安し此船に牛拾五疋豕(ふた)羊(ひつし)鶏(けい) 等も積み置けり牛は阿蘭陀国にて は薬と成る其高直成る迚語りける 船中にては一度牛を解きし事有り 料理にせんと極し牛は七日以前ゟ黒(くろ)胡(ご) 麻(ま)を食けり扨其 日(ひ)に当りければ牛の 四足を縅(からげ)て床を出し其上に伏させ 釼を以て吭(のとぶえ)に掛らざる様に指し通し