翻刻
「右帖」
鉄杖の如き三尺余りも有けるにや二人
にて是を挟(さしはさみ)鞭打事七拾棒背中の
色紫になり苦(くる)しみ悲(かな)しむ事牛
の苦(くるしむ)に似たり打止めて薬抔付けけれ共
血とばしり肉破れ終に死す是も海
に打込けり兼而煩ひし三人も追々に
死ければ不残海中え打 込(こみ)けり都合
五人の死人なれ共大勢なれば人滅
「左帖」
せし共見へ侍らず扨又水主の内にも
鍛冶大工桶屋有り仕立屋有つて長
崎出嶋の屋敷にて船を修覆し
諸道具を手人にて調ふとかや常に
檣(ほばしら)の上に遠見を致し先壱番に広(くわら)
東の山を見出し候者に金銭五文
《割書:壱文に|銀拾匁》を御褒美として有りける二番
に琉球(りうきう)の山を見出し候者に十二文の