翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 9

ページ: 9

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「右帖」 時に又風荒くなり空もいかめしく 海の西もたゞならねば船中相談して 本の所に舟を戻し日和を待たんと 云けるに船頭十右衛門は十八歳の若者也兎 やかく云へき子細もなくて居たり しが親父分の仁兵衛申けるは此風後は 東風に直し次第に和らき候間碇を 入て此所に待つへしと見通す計に申けり 「左帖」 梶取の新七心得難くや思ひけん諸国 の廻船は集りいて皆日和を見合ス也 いつれ共相談すべし迚隣のふねに 行て此風如何や相成へしと掛合けれ ば其船ゟ申様何れ共分ちかたく候 若又夜に入つて風悪敷成り候得は又 小渕に帰るへく候間火を二つ立らる べし又日和折合て沖に出給はば相互に