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【右頁】
〖服薬〗青松葉(あをまつば)を煎(せん)じ用べし急(きふ)なる時は青(あを)
松葉(まつば)を嚼(かみ)て病人(びやふにん)の口(くち)をあけて其 汁(しる)を吹(ふき)込(こみ)
のましむべし○又方 刀豆(なたまめ)の実(み)を末(こ)にして
白湯(さゆ)にて灌(そゝ)ぎのますべし急(きふ)なる時は刮(けづり)て
用ゆ○又方 胡椒(こせう)の末(こ)温酒(かんざけ)にて服(ふく)す
○又一 證(せう)あり人(ひと)俄(にはか)に腹(はら)㽲(ひきしめ)痛(いたみ)漸々(ぜん〳〵)に胸膈(むねのうち)へ攻(つきつめ)て
煩躁(みをあがき)悶乱(もんらん)し顔色(かんしよく)青惨(あをさめ)或は黯黒(うすくろく)唇(くちひる)の色(いろ)黒(くろく)なり
昏憒(うつとりと)して死(し)す
【左頁】
〖療法(りやうほふ)〗速(すみやか)に下唇(したくちびる)を反(かへ)して鍼(はり)にて刺(さ)し又は小刀(こかたな)様(やう)の
物(もの)を以て割(さき)て黒血(くろち)を出すべし血(ち)一 合(ごう)余(あまり)も出れ
ば忽(たちまち)に愈(いゆ)るなり若(もし)一ヶ処 割(さき)て血(ち)出(いで)ざる者は二ヶ
所も割(さき)て血(ち)を出すをよしとす
此病 海浜(うみべ)の漁人(りやうし)舟子(せんどう)なと往々(まゝ)患(うりやう)るものあり
山(やま)陵(をか)に居(すまいす)る人(ひと)此(これ)を患たるを聞ず北国(ほくこく)海浜(うみべ)にて
は此 病(やまひ)を波伊(ばい)と名(な)づけ能(よく)其(その)療法(りやうほふ)を知者(しるもの)多(おほ)し
他邦(たほう)には知ざる処もありて死(しせ)る人もあるよし聞(きゝ)及
【〖 〗は隅付き四角囲み線】