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【右頁】
爵(しやく)【左ルビ:かくしき】禄(ろく)【左ルビ:あてがひ】は辞(じ)するとも此(この)一 事(じ)においては
胸中(きやうちう)惑乱(わくらん)【左ルビ:まよいみだれ】して収拾(しうしふ)【左ルビ:とりしまり】する処(ところ)なく人世(じんせい)
中(ちう)あるまじき事(こと)の俄(にはか)に起(おこり)りしがことく
婦人(おなご)女子(わらべ)と一般(いちやう)に狼狽(あはて)周章(ふためき)忠肝(ちうかん)孝心(かうしん)
の士(し)も亦(また)祈請(きせい)誠(まこと)を尽(つく)し身(み)を以(も)て代(かは)り
てん程(ほど)に思(おも)ふ迄(まで)にて病(やまひ)の虚実(きよじつ)をしらず
薬剤(やくざい)の避就(ひしう)【左ルビ:よしあし】を弁(べん)ぜず妄(みだ)りに円丸(ぐわんやく)艾灸(きうち)を
施(ほどこ)し虚(きよ)なるを瀉(しや)し実(じつ)なるを補(おぎな)ひ遂(つい)に
【左頁】
活(いく)べき人をして異物(いふつ)とならしむるに
至(いた)る療理法(りやうぢはふ)のことくして死(しぬる)は命(めい)なり誤(こ)【左ルビ:あやまりたる】
薬(やく)【左ルビ:くすり】にて殺(ころす)は横夭(わうやう)なり実(じつ)に可嘆(なげくべし)〳〵故(ゆへ)に
一 服(ふく)の薬(くすり)一 壮(そう)の灸(きう)も大(おほひ)なる誤(あやまり)なく生(せい)を
万一(まんいち)に望(のぞま)しめんとす是(これ)此(この)篇(へん)の撰(せん)ある
所以(ゆゑん)なり
一 経伝子史(けいでんしし)の宝典(ほうてん)といへども読(よま)ざれば其(その)
用(よう)瓦(かはら)礫(こいし)に劣(をと)れり本編(ほんへん)旧(もと)綴(つゞる)るに漢文(かんぶん)を