翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

広恵済急方 3巻 - 翻刻

広恵済急方 3巻 - ページ 15

ページ: 15

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【右頁】  に便(べん)なる者(もの)を撰(ゑらひ)たり故(ゆへ)に其(その)方(ほう)二三 味(み)  に過(すぎ)ず採索(とりもとむ)るに易(やすき)に取(と)れるなり 一 病名(びやうめい)古今(ここん)同(おな)じからず且(かつ)正名(せいめい)あり謬名(びうめい)あり  大抵(たいてい)古名(こめい)を穏当(おんたう)とす仮令(たとへば)卒(にはかに)倒(たをれ)人事(にんじ)を不(かへり)  省(みざる)の證(せう)を後世(こうせい)卒中風(そつちうぶう)と称(せう)す素問(そもん)と云る  古(ふる)き書物(しよもつ)には撃仆(げきふ)と謂(いふ)七 情(ぜう)鬱結(うつけつ)して《割書:七|情(ぜう)》  《割書:とは憂(うれひ)思(おもひ)喜(よろこひ)怒(いかり)|悲(かなしみ)驚(をどろき)恐(をそる)を云》昏(き)冒(とほく)なるを素問(そもん)に気厥(きけつ)とい  へり後世(こうせい)これを中気(ちうき)《割書:許叔微(きよしゆくび)と言(いへ)る人(ひと)の本(ほん)|事方(じほう)と云 書(しよ)に始(はじ)めて》 【左頁】  《割書:此(この)名(な)|出す》と名(な)づく中(ちう)とは外来(くわいらい)の邪物(じやぶつ)に中(あたる)を  いふ中風(ちうふう)中毒(ちうどく)の類(るい)是なり内(うち)七 情(ぜう)の過(すき)極(きはまり)  たるより発(おこり)たる病(やまひ)を中(ちう)と称(せう)するは謬(あやま)り  なるべし卒(にはかに)倒(たをるゝ)の證(せう)原(もと)一 様(やう)ならず然(しか)るを  一 概(がい)に卒中風(そつちうぶう)といへるも名(な)と実(じつ)と当(あた)ら  ざるに似(に)たり撃仆(げきふ)気厥(きけつ)の正名(せいめい)にして  穏当(おんたう)なるにしかざるなり然(しか)れども本(ほん)  編(へん)各門(かくもん)の病名(びやうめい)は皆(みな)古今(ここん)正謬(せいびう)を論(ろん)ぜず沿(ゑん)