翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

広恵済急方 3巻 - 翻刻

広恵済急方 3巻 - ページ 159

ページ: 159

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【右頁】 平(たいら)にして安坐(あんざ)せしめ外(ほか)の人(ひと)正面(せうめん)に向(むか)ひ両(りやう) の手(て)の大指(おほゆび)を口(くち)の内(うち)へ入れ槽牙(おくば)の上端(かしら)を捺(おさへ) 下頦(したあご)を托(しかと)住(とらへ)て一先(ひとまづ)手前(てまへ)の方(かた)へ引(ひき)下(さげ)却(かへつ)て急(きふ)に 持挙(もちあけ)向(むかふ)の方(かた)へ一拍子(ひとひやうし)に送(おくり)上(あげ)てさし込み関竅(つがひ) の処(ところ)へ投(かけ)べし扨其 以後(いご)に絹(きぬ)木綿(もめん)の類(るい)にて 頦(あご)と顚(てへん)【左ルビ:いたゞき】とへ兜(まき)置(をく)こと半時(はんとき)許(ばかり)にしてよし一拍(ひとひやう) 子(し)にかきがねもとへかゝるとき口(くち)の内(うち)へ入れ たる大指(おゝゆび)をはやく引出(ひきいだ)すべし其(その)引(ひき)やう 【左頁】 の拍子(ひようし)少(すこ)しのちがひにてかきがねかゝるとき に指(ゆび)をくひ切(き)る程(ほど)のことあるなり工者(こうしや)な らではなしがたし凡(おほよそ)脱頷(あごはづれ)肩骨(かたほね)脱(かろく)■(ぬけ)【骨+臼】の類(るい)速(すみやかに)  に療理(りやうぢ)せざれば復(なをり)かぬる者(もの)なりはやく痬医(げくは) を迎(むかふ)べし《割書:右(みぎ)の法(ほふ)古人(こじん)伝(つたふ)る所にして最(もつとも)良方(りやうはう)也|然ども是は術(ぢゆつ)なれば手(て)に覚(おぼへ)ずして》 《割書:漫(みだり)に施(ほどこ)し却(かへつ)てさはりあらんもはかりかたし医(ゐ)|者(しや)を迎(むかへ)て理(ぢ)せしむるに如(しく)はなかるべし》 《割書:○一 度(ど)脱頷ことあれば其 後(のち)大に笑(わらひ)又は欠(あくび)するとき|幾度(いくたび)も脱(はつるゝ)ことあり面を側方(わきのかた)へ向てわらひ或は欠す》 《割書:れば脱ことなし心会(こゝろへ)の|為(ため)茲(こゝ)に記す》