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【右頁】
地(ち)陰地(ひかけのち)の別(べつ)あり其 産(さん)する所(ところ)の地(ち)に因(より)て
形状(けいせう)色相(いろあい)頗(よほど)異同(たがい)あるものあれば亦必 如(かくの)
此(ことく)と言(いゝ)がたし此(こゝ)に写(うつす)所(ところ)は東都(とうと)の人家(しんか)
園庭(ゑんてい)に栽(うゆる)物(もの)或は近郊(ちかきのへん)に産(さん)する所の物(もの)
を採(とり)て真写(せううつし)にせしなれば恐(をそ)らくは関(くはん)
西(せい)或は南北(なんぼく)方土(ほうど)の地(ち)に産(さん)する物(もの)と違(たが)へるも
あらんなれば観者(みるもの)心(こゝろ)を用(もちひ)て仔細(しさい)に弁(わきまへ)
最(もつとも)疑(うたがは)しきは預(あらかしめ)其(その)師(し)に就(つき)て研究(けんきう)すべし
【左頁】
一 凡(おほよそ)薬物(やくふつ)は其(その)證(せう)に依(より)て効験(こうけん)を奏(そう)すること
にして有毒(どくある)の故(ゆへ)にあしきにあらず無毒(どくなき)
の故(ゆへ)によきにもあらず證(せう)と対(たい)すれば皆(みな)効(しるし)
あり対(たい)せざれば倶(ともに)害(がい)あり仮令(たとへは)磁石(じしやく)よく鍼(はり)
を引(ひけ)ども芥(あくた)を拾(ひらふ)ことあたはず琥珀(こはく)よく芥(あくた)
を拾(ひらへ)ども鍼(はり)を引(ひく)ことあたはず是等(これら)の
事(こと)を見(み)て解釈(がてん)すべし物類(ぶつるい)の相(あい)感(かん)ずるな
れば誣(しゆ)べからざる所(ところ)なり然(しか)れども其 病(やまひ)