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【右頁】
尽(つくす)こと能(あた)はず是(この)故(ゆへ)に医師(ゐし)来(きたり)なば速(すみやか)に
委(ゆだね)付(つけ)て此(この)編(へん)の論説(ろんせつ)に拘(かゝはり)泥(なづむ)べからず
一 脈(みやく)は医家(ゐか)四診(ししん)の一にして病(やまひ)を視定(みさだむ)るに
は闕(かく)べからざる所(ところ)なり然(しか)るに晋(しん)の王(わう)叔(しゆく)
和(くは)と言(いふ)人 心中(しんちう)明(あきらか)にし易(やす)く指下(しか)【左ルビ:ゆびのした】は了(あきらか)にし
難(かた)しと言(いへ)り心(こゝろ)を潜(ひそめ)思(おもひ)を覃(ふかく)して習(ならひ)熟(じゆく)
せざれば得難(えがたき)わざなればなり唐(たう)の孫(そん)
思邈(しばく)と言人も脈(みやく)は医(ゐ)の大業(たいぎやう)也(なり)と言るも
【左頁】
ことはりなり然(しか)るを今(いま)病家(びやうか)の人(ひと)に暁(さとら)し
めんとするは絶(たえ)てならざる事に極(きはま)れり
故(ゆへ)に編中(へんちう)脈法(みやくほふ)を言(いゝ)及(およぼ)さず
一 凡(およそ)灸穴(きうけつ)を取(とる)の法(ほふ)諸書(もろ〳〵のしよ)載(のす)る所の説(せつ)を参(まじへ)考(かんがへ)
て古(いにしへ)を準(のり)とし今(いま)を酌(くみ)て正穴(せいけつ)を得(え)せし
め且(かつ)捷径(ちかみち)にして病家(びやうか)の人(ひと)の極(きわめ)て暁(さと)し
易(やす)き法(ほふ)を採(とり)て挙(あけん)とすれども二ながら
全(まつた)く得(え)がたし故(ゆへ)に今(いま)紙上(かみのうへ)の文字(もんじ)に就(つき)て