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【右頁】
緩々(ゆる〳〵)と払(はらい)出(いだ)すべし○石屑(いしのこ)眼中(めのうち)へ入(いり)たるは髪(かみ)
の毛(け)を一二 本(ほん)抜取(ぬきとり)小(ちいさ)く輪(わ)にして目(め)の内(うち)を
払(はらひ)て去(さる)べし○又方 沙(すな)塵(ちり)眼(め)に入(いり)たるを覚(おぼへ)ば
急(きう)に上睚(うはまぶた)を撮(つまみ)あげて頓(じき)に放(はな)しまた撮(つまみ)あ
げて放(はなす)こと数度(すど)すれば沙(すな)塵(ちり)一ッ処(ところ)へあつま
るものなり其時 内眥(まがしら)にて名指(くすりゆび)【注】を以て鼻(はな)の
方(かた)へ拭(ぬぐひ)てとるべし○又方 塵(ちり)埃(ほこり)右(みぎ)の眼(め)へ入(い)り
たるは其人を左(ひだり)を下(した)にし左(ひだり)の眼(め)に入(いり)たるは
【左頁】
右(みぎ)を下にして側(よこに)臥(ねか)さしめて塵(ちり)の入(いり)たる目(め)の
上胞(うはまぶた)を撮(つまみ)あげ置(おき)て外眥(まじり)の方(かた)より新(あたら)しき
筆(ふで)《割書:しんなき筆|を用べし》水(みづ)をふくませ其水を滴(おとし)かくべし
断間(たえま)なく数度(すど)流(ながし)かくれば沙(すな)塵(ちり)皆(みな)内眥(まかしら)へあつ
まる此(この)時(とき)に薬指(くすりゆび)の頭(かしら)にて鼻(はな)の方(かた)へ拭(ぬくひ)去(さる)
【上段の図】
《割書:外眥(まじり)とは茲(こゝ)也|》
【内眥外眥の図】
《割書:内眥(まがしら)とは茲(こゝ)也|》
〖内眥(まがしら)外眥(まじりの)図(づ)〗
【下段の図】
〖白魚〗《割書:和名(わめう)しみ| 江戸 俗間(ぞくかん)に》
《割書: すむしと言|衣類(いるい)書物(しよもつ)の間(あいだ)に生(せうず)る虫(むし)》 【白魚の図】
《割書:なり形(かたち)は小(ちいさ)き魚(うを)に似(に)たり|尾(を)に二岐(ふたまた)あり色(いろ)白(しろ)く銀(ぎん)》
《割書:の粉(こ)を塗(ぬる)がことし夏(なつ)秋(あき)の|間(あいだ)多(おほ)し》
【注 「無名指」】
【〖 〗は隅付き四角囲み線】