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【右頁】
【上段】
〖螻蛄(ろうこ)〗《割書:和名 けら すむし| 此(この)虫(むし)土中(とちう)に居(ゐ)て》
《割書:土(つち)を掘(ほり)走(はし)ること捷(はや)し状(かたち)図(づ)の|ことくにして茶褐(こげ)いろなり》 【螻蛄の図】
《割書:秋(あき)翅(つばさ)長(のび)て飛(とび)夜(よる)|燈火(ともしび)に近(ちかづ)くもの也》
《割書:大(おゝ)いさ大抵(たいてい)図(づ)のことし|》
〖螳螂(とうろう)〗《割書:和名|かまきり》
《割書:此(この)虫(むし)図(づ)の大(おゝいさ)の如(こと)く|にて色(いろ)は淡(うす)》 【螳螂の図】
《割書:緑色(あをいろ)首(くび)を|驤(あげ)臂(て)を奮(ふるい)頸(くび)》
《割書:修(ながく)腹(はら)大(おゝきに)手(て)二ッ|状(かたち)鐮(かま)のことし》
《割書:足(あし)四ッあり|草(くさ)木(き)枝(ゑだ)》
《割書:葉(は)の|間(あいだ)をはしること甚 捷(はや)し》
【下段】
〖 螽(しう)〗和名 《割書:いなむし|又 いなご》
《割書:此(この)虫(むし)状(かたち)図(づ)のことく翅(つばさ)足(あし)|ともに青(あを)し夏(なつ)秋(あき)の》 【 螽の図】
《割書:間(あいだ)多(おほ)く稲葉(いねのは)に集(あつまり)居(ゐ)る|ものなり大(おゝ)いさ大抵(たいてい)》
《割書:図(づ)のことし|》
〖雨蛤(うごふ)〗《割書:和名| あまがいる》
《割書:此(この)虫(むし)状(かたち)図(づ)のことく背(せ)の|色(いろ)青(あを)く腹(はら)白(しろ)し草木(そうもく)の》
《割書:枝(ゑだ)に居(ゐ)て雨(あめ)降(ふら)ん時(とき)は|声(こへ)高(たか)くして鳴(なく)もの》 【雨蛤の図】
《割書:是(これ)なり又 背(せ)色(いろ)も|白(しろ)きものあり》
【左頁】
〖樟(せう)〗和名 《割書:くす|くすのき》
《割書:俗(ぞく)に楠の字を|用るものなり》
《割書:此 木(き)葉(は)の形(かたち)図(づ)|のことく大木(たいほく)多(おゝ)き》
《割書:ものなり葉(は)枝(ゑた)|ともに香(にをほい)あり》 【樟の図】
《割書:木を斫(きり)てみるに|心(しん)の黒(くろく)赤(あかき)もの是(これ)なり》
《割書:もし香気(かうき)薄(うす)く木(き)|の心(しん)黒赤(くろあかく)なきものは》
《割書:犬(いぬ)くすと言(いふ)ものにて|薬(くすり)に用ゆべからす》
《割書:此 木(き)を煎(せん)じて樟脳(せうのふ)を作(つく)るゆへやはり樟脳(せうのふ)の香(かほ)りあり|》
【〖 〗は隅付き四角囲み線】