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【右頁】
寒(け)肢節(てあしのふし)痠痛(だるく)心(こゝろ)煩(くるしく)汗(あせ)出(いづ)ることなし若此 證(せう)にし
て吐瀉(はきくだし)腹痛(ふくつう)甚(はなはだ)しきは即(すなはち)霍乱(くはくらん)なり各(をの〳〵)療法(りやうほふ)同し
からず此 條(せう)に記(しる)す所は炎天(ゑんてん)を侵(おか)して往来(をうらい)し
又は農夫(のうふ)等(とう)日中に労役(ほねをりわざ)して天熱(てんねつ)に中(あた)り気(き)を
閉(とぢ)塞(ふさき)たるを救(すくふ)方(ほう)を載(のせ)たり前に言る中暑(ちうしよ)とは
病因(びやういん)療法(りやうほふ)逈(はるか)に異(こと)なり混合(ひとまぜに)すべからす《割書:暑を避(さけ)|んとて》
《割書:得さるは固(もとよ)り緩病(くわんびやう)なり故に此に載(のせ)ず霍乱(くはくらん)は|急証(きうせう)なりくわしく別條に記しをけり》
〖療法(りやうほふ)〗凡(おゝよそ)天(てん)の炎熱(ゑんねつ)に傷(やぶら)れたる人に冷気(れいき)をあて冷
【左頁】
水(すい)等をあたふべからずあたふれば必ず死す炎(ゑん)
熱(ねつ)の毒(どく)外(ほか)へ漏(もれ)出(いづ)る事あたはざるゆへなり急(きうに)日(ひ)
陰(かげ)の所へ臥(ふさ)しめ途中(とちう)道傍(みちばた)の熱(あつき)土塊(つちくれ)を堀(ほ)り取(とり)く
だき病人(びやうにん)のむね又は臍(ほそ)の上に積(つ)み置(を)き最中(まんなか)に
窩(あな)を作り其中へ他人(たにん)をして多(おほ)く小便(せうべん)をさせ
て熱気(ねつき)を透(とをさ)しむ可し○又 衣類(いるい)或は手拭(てぬぐひ)等(とう)の
物(もの)を熱湯(あつきゆ)の内へ蘸(ひた)し臍(ほそ)或は気海(きかい)の辺(へん)を熨(の)し追(おひ)
追(おひ)熱湯(ねつたう)を其上に淋(そゝぎ)かけて漸々(ぜん〳〵)に醒(さむ)べし若 湯(ゆ)な
【〖 〗は隅付き四角囲み線】