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【右頁】
其上 腹(はら)痛(いたみ)甚(はなはだ)しき者あり男子(おとこ)四(よ)人を揃(そろ)え病(びやう)人の
手足(てあし)を壱人(ひとり) ̄ツヽして捉(しかと)住(とらへ)動(うごか)ぬ様にして天枢(てんすう)の穴(けつ)
《割書:図説中風|にあり》の左(ひだり)の方ばかりに灸(きう)し生姜(せうが)を壱両 剉(きさみ)
酒(さけ)にて濃(こく)く煎(せん)じ頓(いちがい)にのましむべし又 衣類(いるい)にて
も綿絮(わた)にても醋(す)にてよく煮(に)て熱(あつ)くなりたると
き手にても足(あし)にても轉筋(ひきつまる)所を湿(うるほ)し褁(つゝみ)扨又 濃(こ)き
塩湯(しほゆ)に病人(びやうにん)の手足(てあし)を浸(ひた)し胸(むね)と脇(わき)との辺(へん)を薫(たで)
洗(あらひ)てよし
【左頁】
食厥(しよくけつ)《割書:食(しよく)滞(たい)【左ルビ:とゝこおり】して卒(にはか)に|倒(たを)るゝなり》
〖病状(びやうぜう)〗卒(にはか)に眩瘒(めまひ)して仆(たをれ)口(くち)噤(つぐみ)て手足(てあし)動(うご)かす或は
手足(てあし)躁擾(もがき)滿悶(むなぐるし)く漸(ぜん〳〵)に昏冒(うつとりと)して無性(むせう)となる全(まつた)
く中風(ちうふう)の閉証(へいせう)のごとく見ゆれども口(くち)目(め)ゆがむ
事なく痰(たん)の声(こゑ)なし扨(さて)腹(はら)を按(を)しみるに心下(むなさき)は
りて下腹(したはら)空輭(やはらか)にして右の天枢(てんすう)の辺(へん)或は中脘(ちうくはん)の
次(あたり)に塊(かたまり)あり是を按(おせ)ば顔(かほ)を顰(しかめ)いたみある様子
に見えて兎角(とかく)に胸(むね)の中(うち)を苦(くるし)むていあり
【〖 〗は隅付き四角囲み線】