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【右頁】
凡(をゝよそ)中風(ちうふう)中気(ちうき)等(とう)の証(せう)にも心下(むなさき)痞(つかへ)滿(はり)て邪物(ぢやぶつ)ある
証(せう)あり故(ゆへ)に古方(こほう)に多く吐方(はきぐすり)を用ひたり此(この)證(せう)
尤(もつとも)心下(むなさき)痞(つかへ)滿(はる)ゆへ吐(はき)あればよしとす皆(みな)閉證(へいせう)な
れはなり虚證(きよせう)にも又 卒(にはかに)倒(たをれ)たる初(はじめ)に心下(むなさき)痞(つかへ)滿(はる)
者(もの)あれども漸々(ぜん〳〵)に空輭(やはらか)になり空輭(やはらかに)なるに随(したが)
ひてます〳〵昏冒(せうたいなく)なる也 閉證(へいせう)の痞(つかへ)滿(はり)は吐(はか)ざる
内は輭(やわらか)ならず物(もの)を吐(は)きて後(のち)漸(ぜん)〳〵に輭(やわらか)に成(なり)
空輭(やはらか)になるに随(したがひ)て稍(そろ)〳〵と気(き)もたしかに成
【左頁】
べし若(もし)此(この)分別(ぶんべつ)をしらず妄(めつた)に食厥(しよくけつ)として理法(ぢほふ)
を施(ほどこ)さば其(その)害(わざはひ)甚(はなはだ)しきなり故(ゆへ)に卒倒(そつたう)の病者(びやうじや)
あらば食前(しよくぜん)食後(しよくご)の時刻(じこく)を考(かんがへ)尚(なを)知(しり)得(え)がたく
は傍人(かたはらのひと)にも問(とひ)求(もと)めて食後(しよくご)間(ま)もなきか又は前(ぜん)
日(じつ)にも大食(たいしよく)せしことありや否(いなや)を聞(きゝ)心下(むなさき)并に
中脘(ちうくはん)天枢(てんすう)《割書:二穴ともに|脱陽(だつやう)に出 ̄ス》の次(あたり)をおして見るに痞(つかへ)
滞(とゞこほり)塊積(かたまり)あらば食厥(しよくけつ)と知るべし
〖療法(りやうほふ)〗急(きう)に開噤法(くひしめたるはをひらくほふ)《割書:中風の條|に出す》をもつてくちを
【〖 〗は隅付き四角囲み線】