翻刻
【右丁】
《割書:殊に湯浅を最とし岡山これに|亜き又龍野これに亜くと庖丁梯にいへり》 下総《割書:野田 銚子|》
造醸
造麹
○小麦 碓と舂き蛭及び粃を去り《割書:土石雑れる者は|択ひ去る》
箕にて簸揚し炒釜にて炒り再び簸し碾磑に
て細に磨砕す磑(ウス)は所謂ヒキワリウス(ⅡⅡⅡⅡⅡⅡⅡⅡⅡⅡⅡⅡ)を用て
碾す
○大豆 虫蛭及粃を択ひ去り水にて洗浄し
【左丁】
浮ふ者を流し去り火釜にて煮熟一夜其まゝ
置き翌朝/板(ⅡⅡ)の(ⅡⅡ)間(ⅡⅡ)にて冷(さま)し前の碾きたる小麦
に合せ二種等しく撹せ麹(ⅡⅡ)ブタ(ⅡⅡⅡⅡ)に分ち盛り窨
に入る尤窨中にて四日を経て麹となる其中
二度テガへシすべし
此窨中にて云々する事を難しとす《割書:麹は常人の鄭重|なる事と思ひ難置》
其所作芳野所蔵無名造醸書《割書:誰人の記聞なるをしら|す其初は茶人古田織部》
《割書:などの口授をしるし其後逐次書載せし痕見へて墨色異な|り寛永後より天保年間迄各人の手に成れりしなり》