翻刻
【右丁】
風ひかぬ樣によく蓋をして置也
当座塩仕様
一鳫鴨のるいおろし身にしてすし桶に入塩を入れ
右の鳥を入又塩をふり蓋をしてかるきおもしを
置又さかおしをしてよし右の通りおもしを置は
元の塩の通にてもよし
干鳥
一鳫鴨のるい寒の内にあたらしき鳥をわたぬき
高き処へつリ寒干にして置夏になり遣ふ誠に
生鳥の如く甚たよし
鳥鱠
一鳫鴨にてもを弐つ三つに切片き油皮を去り
成程細く作りて煖酒にて一辺あらい酒を捨鮓は
【左丁】
鳥のとしからに入せんじ少しさまして右の鳥に
かけあへるわさひ若鰹を入肴少し交せてよし
鳥生皮煮
一鳫鴨にても油皮付なからおろし身の厚所は
片きて細作り身にして鍋に出し醤油酒酢
少し入にやし能くたきたる時被をはなし右の
鳥を入る汁はした〳〵のかけんになる程につもり
右の鳥を入る夫よりはたき不申わさひ沢山に入かき
交せ鳥細作りたるゆへよきかけんにたけは和かに成へし
鳫鴨いり鳥
一鳫鴨大平に作り古酒醤油等分に合右の鳥をひ
たし置其汁を鍋に入火にかけねはり出るまて
せんし夫より鳥を入煮る申椀に盛り割山椒柚等よし