翻刻
【右丁】
椎茸の漬様
一干椎茸料理に遣ひ候時前かたより茶の煮汁
茶粕ともに暫く漬置はしゐ茸ふくれ蓑の
赤みぬけて白くなる生椎茸に同し風味なり
数の子わたき様
一数の子一粒つゝにせんとおもふ時如何様にしてもはら〳〵に
みどけかぬる物也其時数の子大根の絞り汁に七日程
漬け置わたき候得は心安く一粒つゝはら〳〵になる也
おろし午房
一皮を去り鉢に水を入其中へ酢少し加へて右の
午房をおろし入れは白くなる也
あたゝめとろゝ
【左丁】
一あたゝめれはとろゝ切る物也其時くりを少し卸入は切る事なし
山の芋煮様
一山の芋を布にてまき皮を去り酒塩に暫く漬置き
夫より如何様久しくにしめてみくする事なし
煎海鼠墨煮様
一水の中へ白砂糖少し入て煮候へは黒く成てよし
瓜漬様
一青瓜白瓜木瓜何瓜にても内の実を能去り手引
湯をむらなき様にかけてさましぬか漬又は塩漬
成ともすべし三年五年過ても和かにならす
砂煮
一砂を水にてよく洗ひ日に干しふるいにてふるいて