翻刻
【右丁】
こはく餅 一水せう餅にくちなしを入れ黄に染たるを云ふ
葛まんちう
一おろさぬ葛一杯砂糖蜜一杯半右三色を交せ
鍋に入強き炭火にて練り火通り候得は火をはなしさめ
ぬやうに湯せんにしてあんを玉子のやうに先達て丸め
置右の練りたる葛を小杓子にてすくい左の手の平に
乗せ右の手にてたゝき付け薄くなり候節右のあんへ
かぶせ下の方をゆひにてもみ合せ口のあかぬ樣にして
ぬれたる布の上へならへ置へし
葛焼
一おろさぬ葛一杯白砂糖蜜一杯水壱杯半右三色を交せ
葛餅の如くにねり塗(ヌリ)盆に入鍋ふたにて抑きひしき其侭
【左丁】
さまし切形して串にさし火にてさつと焼あつき処を
坐鋪へ出す右何れも随分能葛を撰み仕立べし
水の割合等は葛のよしあしにて少々増減有べし
わらひ餅
一蕨の粉一杯白砂糖の蜜一杯水弐杯右三色交せ
鍋に入随分強き火に掛練る仕立樣葛餅に同し
ちやきん芋
一太長芋あと先を切捨中の能き所斗蒸籠にて
むし皮を去り銅水のふにてこしあんを丸め入
布にて【三角形の図】如此の形に練り出なり
薯蕷かむ