翻刻
【右丁】
麦切
一大麦をよくつき粉にして念を入ふるい扨水
にてこね打申也ゆでかけんはめん〳〵好みの通りに
まかすへし出た時はそは切の料理に同し
葛切
一葛を粉にしてふるい古代はあつき酒にてこね
たる趣なれとも近年は切者になりて葛壱升
ならは内弐合程葛餅の様に煮て右の葛の
粉を煉り常の麦切を打ことく丸盃程に打のべ
切麦の如く細く切る打粉にも葛の粉を遣ふ
湯煮もにへ過不申様に其侭取り上水に入弐三度も
【左丁】
水をかへ冷してなりとも又あたゝめは酒をさして出す
紅粉切
一太唐米中白下白の間程に赤みを残し
つきて塩水を打搗其後細にふるいにてふるふ
上に山芋上皮を去りわさひおろしにておろし
よく摺り右の粉をうとんのかけんにこねそはの如く
打てゆてかけんもそは切同前料理よし
薯蕷めん
一授上白はたき粉にして緒節にてふるい
山の芋皮を去りよく摺り右の粉をうとんのかけんよりは