伊那市×みんなで翻刻

コレクション: 内藤家資料 (1) 2

藩翰譜(七・上) - 翻刻

藩翰譜(七・上) - ページ 18

ページ: 18

翻刻

【右丁】 せめ入なん本朝の事家康ましませは心にかゝる所 なしかた〳〵いかにや思ふと仰ある徳川殿御気色損して 利家氏郷にむかひ給ひ日本の大名多き中にかた〳〵 二人撰出されて一方の大将を給らん事弓矢とつての 面目何事かこれに過ん抑家康いやしくも弓馬の 家にむまれ戦のうちに年老ぬ今御大事に及ひて いかて人々の跡にとゝまつていたつらに本朝を守り候ひ なん小勢には侍るとも 家康も 軍勢をひきゐて必 一方の先陣を承るへしかた〳〵の御推挙を仰く所に 候と宣ひしに弾正少弼長政すゝみ 出しはらく候 【左丁】 徳川殿殿下此年月の御ふるまひ むかしの御心とや思 しめす年ふる狐の入かはつて候を何事をか宣ふへきと 申しもはてぬに太閤御はかせに 手をかけられやあ 秀吉の心に狐の入かはつたるいはれきつと申せ申し 損しなはしやつくひ打おとしてくれんすとせめかけ〳〵 仰けるに弾正ちつともさはかす長政等かこときは何百人か 首はねられんにも 何条事か候へき 抑此年頃よしなき 軍起て異国のみにあらす本朝にも父をうたせし子を うたせ兄弟をうしなひ夫にはなれ妻にわかれなけき 苦しむるの天下にみつ又それに兵粮の転漕軍勢の