伊那市×みんなで翻刻

コレクション: 内藤家資料 (1) 2

藩翰譜(七・上) - 翻刻

藩翰譜(七・上) - ページ 36

ページ: 36

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【右丁】 くはしくうつたへしによつて同き五月三日高国奥の 南部へ流され 大膳大夫重信に預られ其嫡男近江守 高頼をはしめ男四人女二人こと〳〵く大名に預らる《割書:高頼は|藤堂》 《割書:大学頭二男万吉とし七才 松平新太郎へ 三男杢助とし五才松平相模守へ|四男松之助三才 伊達遠江守へ 十九才十六才になる女子をは松平亀千代》 《割書:丸へ 預らる 高国高頼には 米三千俵つゝ 又父に黄金五百両子に黄金|二百両を給ひし也○世の人の申せしは高国年頃父の人(入)道か虐政を見聞》 《割書:につけてうたてき事に思ひけれは家つきし 初は上をうやまひ|下をめくむ事大かたならす家の子郎等らをさきとして土民百姓》 《割書:等に至るまて此年月のうさをわすれ渇せる魚の水を得たることく也|しかといつしかこゝろさしみちて おこり生し したしきをとをさけ》 《割書:うときを近つけふるきをしりそけあたらしきをすゝめ賦役を日々に|重く民の資をうはふのみか家人等にあたふる俸【捧】禄にたに息利を懸》 《割書:てせめはたりしかは国中の土民なか〳〵にむかし恋しく成てくるしみ|きはまりぬ父入道ははしめより嫡子高国をのか政道をさみしぬるよと》 《割書:やすからぬ事に思ひ弟を愛して家をは弟につかせはやと思ひしかと|公儀につきてちからなく嫡子にはゆつりし也高国もかゝるふるまひ》 【左丁】 《割書:を見てさらは高国ををしこめ舎弟信濃守高勝に国をしらせはや|と思ふ心つきしか 猶心にも まかせす 年月を送る高国また》 《割書:此よしを聞て 父をうらみて 弟をにくむ 心おこり 又不孝不快の行|なひも多かりき 入道このうへは とて一封の書を奉りて高国か無道の》 《割書:ほとを一々うつたへしかは|かくはなりしとなり》高国かくてうき年月を送りむかへて 延宝三年十二月廿四日とし六十歳にて配所に死すされは 父入道はまさしき親か我子の咎かく さて申たらんには 丹後守は罪に 処せらるゝ共 累代の所領なれは三男に こそ給へけれとおもひしに 案に相違して けれは詮方 なくて洛陽黒谷のほとり岡崎といふ所に庵【盧】室かまへ 引こもつて心にもあらぬ後世のいとなみしに くしと 思ひし子にだにも おくれて 延宝五年四月廿六日