翻刻
[四十]一/種(しゆ)の黄檗(わうばく)とうふ 稀(うす)醤油と酒しほ合せよく沸(にへたゝ)せ
別(ほか)の鍋(なべ)に油たつふりと沸(にへたゝ)せ豆腐を平骰(ひらおほざい)に切りて
金(かね)の籠(あみかご)に入れ油へつけて二三べんふりまはし直(すぐ)に
烹(に)醤油の鍋へ入れ烹調(かけんよくに)る也○一/説(せつ)に水をよくしぼ
りて[十]雷(かみなり)とうふの如くするを亦(また)黄檗とうふといふ
[四十一]靑海(せいがい)とうふ 絹(きぬ)ごしのすくひ豆腐を葛湯(くずゆ)にて烹(に)
調(かげん)よくし○別(ほか)に生(き)の煮(に)かへし醤油をこしらへをき出(だ)し
さまに碗中(わんちう)へさし醤油にして靑海苔(あをのり)を焙(ほいろ)にかけ
いかにもよく細末(さいまつ)しふるひにかけたるをぱつとをく也
[四十二]淺茅田樂(あさぢでんがく) 稀醬(うすしやうゆ)のつけ炙(やき)にして梅醬(むめみそ)をぬりて
ゐりたる罌粟(けし)を密(ぴつしり)とかける也
[四十三]海膽(うに)田樂 うにを酒にてよきかげんにとき用ゆ常(つね)
の田樂の如し○對馬(つしま)と肥前(ひぜん)の平戸(ひらど)より産(いづ)るうに
を最(もつとも)上品とす越前の藍川(あひかわ)はこれにつぐもの也
[四十四]雲かけ豆腐 よきほどに切て寒曝(かんさらし)の糯(もち)の粉(こ)に
糝(まふ)し蒸(むし)て山葵味曽(わさひみそ)をかくる○山葵味曽の製(せい)は[八十二]
【資料では一から百までの通し番号は四角い枠で囲まれた表記になっているが、入力の便宜上[ ]半角カッコとした】