翻刻
角(かど)とり葛(くづ)をあらりと米粒(こめつぶ)ほどに砕(くだ)き豆腐に
纏(まぶ)しつけ其まゝ油にて煠(あぐ)るなり
[五十四]藋麥(なでしこ)とうふ 青味曾(あをみそ)かけ豆腐にして薯屑(じよこ)と辣(とう)
茄(がらし)とをばらりとをくなり
○薯屑(しょこ)の製(せい)はやまのいもをよく㵸(ゆに)してしは■【ら】く
をき水 気(け)をさり銅篩(かなせいのふ)にてこしたるものなり
○辣茄(とうからし)を心(しん)とたねをさりいかにも繊(かそ)くはりに
剉(きざ)むなり
[五十五]沙金(しゃきん)とうふ 全油煠(まるあげ)にして一方(いつはう)をきりそぎ中(うち)を刳(くり)
ぬき内(うち)へ鳧肉(かも) 紅魚臠(たいのきりみ) 木耳(きくらげ) 銀杏(きんあん)の加料(かやく)入
雞卵(たまご)七分め入れくちを昆布(こんぶ)かかん瓢(ひやう)にてくゝり
酒烹(さかに)にしてすり秦(さん)【泰】椒(せう)をく
[五十六]叩(たゝ)き豆腐 やき豆腐ふくさ味曾(みそ)七分三分の分量(ぶんりょう)にし
て菜刀(ながたな)にてひとつによくたゝきよきほどにとり油(あぶら)にて
さつと煠(あぐ)る也/調和(てうみ)好(この)みに随(したが)ふ
奇品