翻刻
絶品
[九十四]油煠(あげ)ながし よきほどに切り香油(ごまのあふら)にて煠(あ)げ あげ鍋(なべ)
より直(すぐ)に水へうつし入れて油/気(け)を去り◯別(べつ)に葛(くづ)湯(ゆ)を
くら〳〵沸(にゑ)たゝしをき油ぬき豆腐を入れ[九十七]湯やつこ
の烹調(にかげん)にて山葵味曽かけ也◯山葵(わさび)みそは[八十二]茶豆
腐の下(ところ)に出(いで)たり
[九十五]辣料(からみ)とうふ 鰹脯(かつほ)の達失(だし)汁/稀(うす)醤油にていかにも
たつぷりと鍋(なべ)にたゝへ老姜(しやうが)を擦(おろ)しいかにも饒(おほ)く入れ
終日(いちにち)烹(に)る也◯凡(およ)そ豆腐壱/挺(てう)によく雋(こゑ)たる一兔ㇳにぎり
ほどの老姜(しやうか)十ヲあまりの分量(つもり)にすへし
[九十六]礫(つぶて)でんがく とうふを八分/方(よはう)あつさ四五分に切ひと串(くし)
に三つづゝさし[二]雉子(きじ)やき田楽の如く狐皮(きつね)色(いろ)に
灸(やき)串(くし)ぬきて其まゝ楽陶(らくやき)の蓋茶甌(ふたちやわん)に入れ芥子(からし)酢(す)みそ
かけ罌粟(けし)ふる也
[九十七]湯やつこ 八九分の大骰(おほさい)に切か又は拍子木(ひやうしき)豆腐とて五