← 前のページ
ページ 25 / 101
次のページ →
翻刻
ひなればよめいりしてはふたゝび父母(ちゝはゝ)の家(いへ)にかへらぬといふえんを
とりてこしのり物(もの)をしとみより出(いた)し門火(かどび)をたき塩(しほ)と灰(はい)と
にてうちいだす事の死人(しにん)のまねびをする事うへ〳〵方(がた)にも
有事なりしうげんのめでたき首途(かどて)に死人(しにん)のまねひをして咒(のろふ)
といふはよく〳〵婦(かへる)ことをいむゆへなればよめいりの女中(ちよちう)はしう
としうとめに孝行(かう〳〵)をつくし夫(おつと)をうやまひ下〳〵のものを
あわれみてかへらぬやうにたしなみ給ふべし
㊁よめ取(とり)いひ 入(いれ)《割書:ならびに|》日(ひ)とりの事
縁組(えんくみ)しゆびしておとこの方(かた)より女(おんな)の方へいひ入つかわす事
俗(ぞく)にこれをたのみをつかはすといふ小袖(こそで)二つ内(うち)一つはうらおも
てしろく一つはおもてくれないにうらはなに色(いろ)にてもいつれも
一たんづゝにして杉(すぎ)はら二 枚(まい)にてつゝみ中(なか)を水引(みづひき)にてむすぶべ
しうらおもてともに四つなりのしかつうをそへへし樽(たる)は五か五
しゆあるひは三が三しゆなり樽(たる)は斗(と)樽二 斗(と)樽さかなはこぶする
め鯛(たい)五かのときはあはひかつうをぶしをそへて五しゆとす中(ちう)よ
り下(した)のたのみには帯(おび)又は金銀(きん〳〵)に樽さかなそゆるもありそ
れより下(しも)さまのは手樽(てたる)に綿(わた)ぼうしちりをむすひてもしる
しとて媒(なかたち)よさまにいひなして河内木綿(かわちもめん)壱 疋(ひき)手間銀(てまぎん)をさ
きかりしとゝのへたがひに物(もの)いらずづくとてごまめをそへて
つかわすもありそれ〳〵のほどにまかせてちかひあるもおかし