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コレクション: 暫定コレクション

女重寳記 - 翻刻

女重寳記 - ページ 9

ページ: 9

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所もちがへば心ばへ風俗(ふうそく)までもちがひありされば賢(かしこき)より賢 にうつしてわれより上ざまの人の心ばへ風俗を見ならひ給 ふべしかりにも下(しも)ざまの心ばへ風俗にならふべからず風俗と はたちふるまひの事なりけつかうなる衣装(いしやう)を着給へといふ にはあらず衣装(いしやう)もそれ〳〵のくらゐに過ぬをよしとす五百 石のおく様は千石のおく様にまがひ三 貫匁(くわんめ)か五貫目の望姓(もとで) の町人 夫(とゝ)は秤(はかり)を腰(こし)にさしわらぢがけにてあきなひするに その女房(によはう)は百貫目の御内義にもまかふほどの衣装つき 今の世の風俗みなかくのごとしそれ〳〵の《振り仮名:位|■■》わがみのほど をしらぬゆへなり身のほどをしらぬにはあらねど女はすへて 心(こゝろ)高(たか)ぶりやすく全上(せんしやう)ふかきゆへなり女(をんな)は物(もの)こと出すぎすゑ んりよふかきやうにたしなみ給ふべし都(みやこ)の風俗(ふうぞく)は余国(よこく)に まさりたりと見へて国々(くに〳〵)在々(ざい〳〵)つがるそとのはままて名に おふ花(はな)のみやこ風(ふう)をうつす事になりたれども都(みやこ)のふう ぞく上人(しやうにん)はかくべつ中(ちう)より下(した)は衣装(いしやう)のそめやうとりなり帯(おび)の むすびやうまで時行風(はやりふう)といふはみな哥舞(かぶ)きの女(をんな)かた風(ふう)をま なひて極(きはめ)て破手(はて)なりよき人(ひと)の艶(えん)にやさしき風(ふう)にあらす 此(この)風(ふう)は下女(げぢよ)はしたの風(ふう)にてよき人はこれをあざけりあさ みてかりにもまねばすこれをなへての都風(みやこふ)と他国(たこく)におも えるは花(はな)のみやこのはぢとやいわまし都風(みやこふう)といふは御所(ごしよ)の