翻刻
今大土小土を大 槌(つち)小槌と呼(よ)び。又はあけ槌さげ槌と
土(つち)を槌(つち)といわひかへて氏神(うぢかみ)へ槌(つち)を絵馬(ゑま)とし奉納(ほうのう)す。
それ槌といふものは福神(ふくしん)これを携(たつさ)へて此槌より諸(もろ〳〵)の
宝(たから)を出し給ふ。其縁(そのゑん)をとりて土(つち)を槌(つち)と祝(いわ)ひなをして
いふ義(ぎ)なり
○十五 あげ槌(つち)さげ槌(つち)奉納(ほうのう)の仕様(しやう)の事
抑(そも〳〵)山城国(やましろのくに)愛宕郡(をたぎのこほり)八坂郷(やさかのがう)真葛原(まくずがはら)に鎮座(ちんざ)まします。
祇園(ぎをん)午頭天王(ごづてんわう)と申は。素盞烏尊(そさのおのみこと)を崇(あがめ)奉る神殿(しんでん)
なり。摂社(せつしや)に美御前(うつくしのごせん)といふあり。神伝(しんでん)に素盞烏尊(そさのおのみこと)
の御子(をんこ)なりといふ。此 美御前(うつくしのごせん)へつちに入りし日生れし