翻刻
家来(けらい)なれば動(うこか)して労(ろう)せしむべし。主人(しゆじん)静(しづか)なら
されば家(いへ)とゝなはず。こゝろ静ならざれは病(やまひ)起(をこ)るの
もとなり。今の世の人を見るに心を利欲(りよく)の為(ため)に
労(ろう)して家来(けらい)奴僕(ぬぼく)【左ルビ:しもべ】の如とし。身(み)を驕逸(きやういつ)【左ルビ:をごり】の為に安(やす)う
して主人の如くするは病の本(もと)となるなり
○廿六 沐浴(ゆあみ)は三日に一度五日に一度してよろしかるへし。
是(これ)九条殿 遺戒(ゐかい)にも見へ侍る。沐浴してかならず
風にあたるへからず。又 酒(さけ)を飲(のむ)事なかれ。
○廿七 今(いま)の世(よ)の人に積聚(しゆくじゆ)【「しやくじゆ」とあるところ。】痰飲(たんゐん)の病人(ひやうにん)多くあり。これ
皆(みな)飲食(いんしよく)節(せつ)ならずして脾胃(ひゐ)に停滞(ていたい)し年(とし)月