翻刻
夫ゟ又案内に随ひ灘へ下るに唐船弐艘各長さ
三間幅壱間位竹網代の屋形を掛け此船に
日本人《割書:五人と|六人》乗分市一艘の水主弐人外に役人と
見ゆ壱人ツヽ乗但此時前に貰ひし唐銭右役人え
預置出船す食事白米飯一日弐度ツヽ給日数
共七日昼夜押船にて凡百里余も漕行有る湊
え着船す右川筋は太湖の流と見え川幅纔に
三四間ゟ所により百間辻も有らん其辺一面の原地
田畑又は沢等にて山は無し所に大小の農家
有る扨此湊え尽きて着て其地役人らしき唐人船
場へ出向ひ此人ゟ又唐銭壱貫文ツヽ貰ひ直に
預け置漂夫壱人え両度に弐貫文ツヽ貰ひし残は