アイヌ関連資料

コレクション: 蝦夷草紙

蝦夷草紙(龍谷大学図書館) - 翻刻

蝦夷草紙(龍谷大学図書館) - ページ 27

ページ: 27

翻刻

【右丁】   是を飲む是土人のなす所なり仍て吾樺木の脳水   を土人に命し取て呑試るに能梨子の匂ひありて   甘く又東都の酒に似たると思はるゝ因て彼島の水   の味ひをやりて推量せし也      おむしやの事 一 俊明廟#1の御時に蝦夷国界の見分論用として有   司両輩東蝦夷地へ巡行す既にクナシリ嶋に至り   しにゑその習にてヲンシヤといふ事を催す此ヲンシヤ   は高貴の賓容【客?】を尊崇の饗応に興行す扨   蝦夷土人の乙名小使といふ役目あり日本の名主と 【左丁】   組頭の様なる者なり此者共の日本の有司に目見   の時にヲンシヤを興行するは定例也此時日本の土産   物を与へ酒を振舞ふを蝦夷土地の定例とす時に   松前所在島の内アツケシの小使シモチノツカモウの   乙名シユシユ及ひクナシリ島の乙名サンキチ脇乙名   ツキノエ等を呼出し此者共は何れもクナシリ島近   所百余里隔たる所の海辺場所の重立たる長蝦   夷土人なり扨此者共の装束の下着は平生の蝦   夷産のアツシといふて日本の古布に似たるもの   を着し其上に日本の小袖の引解#2の単物を着し