翻刻
は其(その)風俗(ふうぞく)素(もと)より勇(ゆう)を尚(たつと)び義(ぎ)を重(おお)んず今(いま)は
則(すなは)ち無雙(ぶさう)の忠勇士(ちうゆうし)節義(せつぎ)を奮(ふる)ひ其国(そのくに)を独立(とくりう)
と為(な)し夷狄(いてき)の政令(せいれい)を離(はな)れて厄勒祭亜(ぎりしや)一国(いつこく)
の塗炭(とたん)を免(まぬが)れんと欲(ほつ)し殆(ほと)んど四百年 許(ばか)り
の屈辱(くつぢよく)【左ルビ:ハツカシメ】に遭(あ)ふ後(のち)乃(すなは)ち豪傑(ごうけつ)雲合(うんがう)期(き)せずして
皆(みな)兵(へい)を操(とつ)て立(た)ち欧邏巴(えうろつぱ)の土(とち)に生(うま)れず欧邏(えうろつ)
巴(ぱ)の礼俗(れいぞく)と異(こと)にして我(わが)精詣(せいけい)の学科(がくくは)を毀(こぼ)ち
我(わが)礼義(れいぎ)の俗(ならはし)を傷(やぶ)り天地(てんち)の正道(せいだう)を棄(すて)【弃は古字】て凌辱(れうぢよく)
を極(きはむ)るの夷狄(いてき)を征(せい)して其(その)控御(こうぎよ)【左ルビ:ユミヒキムマニノル】を脱(だつ)【左ルビ:ノガ[シ]】しその
羈紲(きえい)【左ルビ:キヅナニカヽル】を免(まぬが)れんと力(ちから)を殫(つく)し精(せい)を竭(つく)し忠勇(ちうゆう)を