翻刻!江戸の医療と養生

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広益秘事大全 3巻. [5] - 翻刻

広益秘事大全 3巻. [5] - ページ 11

ページ: 11

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【右丁頭書】 但し品おとれりごま醬油のひ たし物みそあへなどにもするなり ちひさき時からし漬にして風味よし 大なるをへぎて三ばい酢につけた るもよしへぎて少しほしひたし物に するも風味あり唐がらしを入べし ○胡蘿蔔(にんじん) かす汁に入てよし にしめて用るは通例(つうれい)也せんに切て 水菜(みづな)と煮たるもよしふと煮(に)とて 酒(さか)しほにてゆる〳〵と煮たるは客(きやく) 用(よう)にもすべし白あへふろ吹にもす べし上方(かみがた)にてはいやしき物のやうに すれども尤(もつとも)上品(じやうひん)なるもの也せんに 切て鳥獣(とりけもの)の肉(み)にあしらへば悪臭(あしきか)を さけて甚よしざつとゆでゝひたし 物にしたるもよし ○牛蒡(ごばう) けづりて川魚(かはいを)の汁に入て 【左丁頭書】 あしき臭(か)をさるせんにて油(あぶら)にいため からりと煮ていりけしをふりかけ たるもよしふとなりに切て酒(さけ)にて 煮つめたるは上品なり胡麻煮(ごまに)にも すべし山椒(さんしやう)に出合よろしき物也 ○くわゐ たゝきぐわゐとてひし きひらめて用ゆおもしろき物なり 雷(かみなり)どうふの具(ぐ)或(あるひ)は茶(ちや)わんむしなど に入てよし煮ごみへも入べし少 し味(あぢ)をつけて糸切(いときり)にしたるはもり 合せにつかふべし風味(ふうみ)あるものにて いやしからす ○葱(ねぶか) ばん菜(さい)には第一の物なり 川魚(かはいを)の汁/鳥獣(とりけもの)の肉(み)などになくて かなはぬ物なりつみ切て吸口(すひくち)にし うどんそばの具(ぐ)に用ひなど重宝(ちやうほう)な るもの也なんば煮/酢(す)あへなどにも 【右丁本文】 おきて火(ひ)を指(さす)べし火気(くわき)と共(とも)にちりうせて再(ふたゝ)び集(あつま) らず又うなぎを焼(やき)てその煙(けふり)をあつれば皆(みな)死(し)する也 煙草(たばこ)の茎(くき)をせんじて澆(そゝ)ぐもよし蠐螬(いもむし)は蝶(てふ)来り てうみ付る卵(たまご)より生ず早(はや)く取(とり)すてゝよしすべて 毛虫(けむし)の類(るい)の卵(たまご)をとるには油(あぶら)をひたしたる紙(かみ)にて 【挿絵】 【左丁本文】 ぬぐひ去(さる)べし毛虫(けむし)には種々(しゆ〴〵)あるものなるが皆(みな) 大に害(がい)をなす物なればよく〳〵心をつけて早(はや)く 取(とり)すつべし木の根(ね)もと板屏(いたべい)壁(かべ)垣(かき)の竹(たけ)などに 長(なが)く綿(わた)のごとくなる物あるも毛虫(けむし)の卵(たまご)なり早く とり棄(すつ)べし菊虎(きくすひ)といふものありて螢(ほたる)に似(に)たり 菊蓬(きくよもぎ)の類(るい)を吸(すひ)からす虫也吸たる跡(あと)に卵あり早 く捨(すて)ざれば秋(あき)のころ生出(おひいで)て枯(か)らす事あり此外 蛞蝓(なめくじり)蝸牛(でゝむし)みな草木(くさき)を喰(くら)ふ也/取(とり)すてゝよろし すべて蝶(てふ)の類は皆毛虫の類より化(なり)たる物なるが又 飛(とび)来りて卵(たまご)をうみ付るものなれば用心(ようじん)すべし  ○穀類(こくるい)《割書:稲麦(イネムギ)の類さま〴〵の種子(タネ)ありて異同(イドウ)おほく|且/水(スイ)利によりても異(コト)なる事あれば詳にせんには》   《割書:甚長くなるべきうへにいづれの国にも其地のさまにしたがひて|力を尽(ツク)すことなればこゝにはたゞ其百分が一の事を記》   《割書:す猶後篇に委(クハ)しき事をば論ずべき也|凡(スベ)て二十種をこゝに挙(ア)ぐ》 【枠外丁数】百十九丁