翻刻!江戸の医療と養生

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広益秘事大全 3巻. [5] - 翻刻

広益秘事大全 3巻. [5] - ページ 15

ページ: 15

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【右丁頭書】 ○蜆(しゞみ) みそ汁によしきのめの 吸口よしからし青山枡(あをさんしやう)もよしぬ き身にはかつをゝ入て煮(に)るなり 酒しほをさすべし ○蜊(あさり) これも汁にしてよし蛤(はまぐり) よりは下品なれども風味(ふうみ)あり ○蛤(はまぐり) すましの汁/吸口(すひくち)こしやう 木のめよしみそ汁はきのめふきも よしぬき身にしてみりん醬油(しやうゆ)に 煮しめたるよし桑名(くはな)の名物(めいぶつ)なり ○田螺(たにし) 上方にはやるもの也 味(あぢは)ひなく下品也木のめあへにして よし ○鮒(ふな) 汁にしてよし大なるは 作りてからし酢(す)みそによし近江(あふみ)の 源(げん)五郎/鮒(ふな)は名産(めいさん)にて他(た)に類(るい)なし 常(つね)の川なるも大川はよし小川の物は 【左丁頭書】 臭気(しうき)ありてわろし焼て煮付(につけ) にし又こぶ巻にもする也/山査子(さんさし)の 粉(こ)を入て煮れば骨(ほね)和(やは)らかに してなきがごとくなる也 ○鮠(はえ) 上品なり汁にしてよし 吸口は山(さん)しやうねぶかなどよし焼て 煮付或はてんがくにしてたうからし の粉(こ)をつけたるよし汁には大根(だいこん) ねぶか牛旁(ごばう)などあしらふべし ○もろこ これも大てい右の同じ 上方すぢの名物(めいふつ)なり焼て大こん なすびやき豆(とう)ふなどゝにひたしに するもよしねぶかを入るもよし ○鯰(なまづ) 塩(しほ)にてねばりをとり をはきて汁にするよし茄子(なすび)ねふか などあしらふべしひらき焼(やき)にして せうが山しやうの醬油をつけやき 【右丁本文】  三月の初(はじめ)灰(はひ)ごえを少し用ひてうゝべし六月/実(みの)る  を収(をさ)めおくべし 一/扁豆(あぢまめ) たう豆/隠元(いんげん)さゝげ垣豆(かきまめ)などいふ皆(みな)この  類なり白(しろ)きは白扁豆(はくへんづ)とて薬(くすり)に用ゆ秋の末冬  の初までもなりて莢(さや)ながら煮(に)て菜(さい)とすべし  根(ね)を肥地(こえぢ)にうゑてよく蔓(はびこ)ればつるは屋(や)のうへ  又/蘺(かき)などにまとはせ置て風(かぜ)のあたるをよしとす  三月の節(せつ)/種(たね)を下し少し土(つち)をかけ灰(はひ)にておほふ  べし三四寸の時(とき)わけてもよし 一/刀豆(なたまめ) 三月初うゑ灰(はひ)にて覆(おほ)ひ古(ふる)き菰(こも)の類(るい)を  おほひ置べし肥地(こえぢ)にこやしを用ひてよし 一/胡麻(ごま) 白(しろ)黒(くろ)赤(あか)の三色あり黒(くろ)きを薬(くすり)とす三  四月/雨後(うご)にまく砂地(すなぢ)の肥(こえ)たるによしまき糞(ごえ) 【左丁本文】  を多く入るべし 一/薏苡(よくい)【左ルビ ツシダマ】 二種あり粒(つぶ)の細長(ほそなが)きをよしとす地は  湿気(しめり)ある処よし尤/肥(こや)しを多く好(この)むもの也五六  寸に一本(いつほん)づゝうゑ厚(あつ)く土をかくべし四月にまく  べし川のはたなどによく実(みの)るなり皮(かは)を去(さり)  て喰(くら)ふに麦(むぎ)のごとし四国麦(しこくむぎ)ともいふ 一/罌子粟(けし) 八月/種(たね)を下し灰(はひ)人糞(にんふん)を薄(うす)くして  度々そゝぐへし灰(はひ)ごえもよろし  ○菜類(さいるい) 一/大根(だいこん) 四季(しき)共(とも)にあれども七八月/蒔(まき)て冬(ふゆ)用るを  第一の美味(びみ)とす其/種(たね)も国(くに)によりてさま〳〵異(こと)也  諸国(しよこく)に名産(めいさん)多し其(その)種(たね)を移(うつ)し植(うゆ)れば一二年は  そのさまに生(おひ)たつもの也/大方(おほかた)砂地(すなぢ)の物もろくして 【枠外丁数】百廿三