翻刻!江戸の医療と養生

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広益秘事大全 3巻. [5] - 翻刻

広益秘事大全 3巻. [5] - ページ 18

ページ: 18

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【右丁頭書】 ○塩いわし 生(なま)よりは上品なり やきて茶漬(ちやづけ)の菜(さい)にする妙なり 麦飯(むぎめし)に菜汁(なじる)などの向(むかふ)へつくべし ○さば 塩の甘(あま)きはつくりても よろし早(はや)ずしにつけたるもよし よく〳〵塩出(しほだ)しをすべし水だきに してこしやうの吸口あるひはやきて たで酢(す)をかくるもよし但(たゞし)からきはわろし 【挿絵】 【左丁頭書】 又/焼(やき)て若狭辺(わかさへん)より出すあり 京大坂にて殊(こと)にはやるものなり 風味(ふうみ)大によろし煮(に)びたしなどに してよし又さしさばとて盆(ぼん)の頃 諸国(しよこく)へ出すものあり塩(しほ)からくして 下品(げひん)なり塩(しほ)を出したで酢(ず)に花(はな) がつをなどあしらひて用ゆ ○塩鰆(しほさはら) 水だきにしてよし 塩のすくなきはあんかけにしてもよし いよ〳〵あまきは作(つく)りても用ゆまた 干(ひ)ざはらありむしり身(み)にして酒(さけ)を かけて用ゆべし ○しいら さはらに大かた同じ 少(すこ)し品(しな)おとれり ○小鮎(こあゆ)ざこ 所によりていりぼし といふもの也これにいわしごかます ごまゝかりごなどの差別(しやべつ)あり小鮎(こあゆ)と 【右丁本文】 一/葱(ねぎ)【左ルビ ひともじ】 十月種をまき灰(はひ)ごえを根廻(ねまは)りへ入根もとへ  わらごみをおくべし湿気(しつけ)ある細沙地(こすなぢ)によし春(はる)夏(なつ)  うゑて菜(さい)とする物/同種(どうしゆ)なれど味(あぢ)異(こと)なり苅葱(かりぎ)と  いふありうゑ付(つけ)にして年中(ねんぢう)かりて用ゆべしすべて  葱(き)の類は次第(しだい)に根(ね)に培(つちか)ひて白根(しろね)の長(なが)きを賞(しやう)  すべしわけ葱(ぎ)といふ又/一種(いつしゆ)なり春(はる)になりて分(わけ)て  うゝる故の名(な)なれど秋うゑて春(はる)早(はや)く食(くら)ふを賞(しやう)  翫(くわん)する事也/小葱(あさつき)は葱(ねぎ)の小(ちひさ)きもの也八月に  種(たね)を下し三月/初(はじめ)にかりて食す 一/韮(にら) 九十月種をまき二月分うゑて魚洗汁(うをのあらひしる)  人糞(にんふん)少し用ゆ但しこれも根(ね)を分(わか)ち秋うゑ置て  春早く賞(しやう)する方よろし 一/蒜(にゝく)【左ルビ ひる】 よくこえて軟(やわら)かなる地に浅(あさ)く植(うゝ)べし 【左丁本文】  湿気(しめりけ)ある処はわろし種(たね)は大なる方よろし大に臭(くさ)  きものなれども色々(いろ〳〵)薬(くすり)となりて益(えき)あるものなり  暑中(しよちう)これを食(くら)へば霍乱(くわくらん)を病(やむ)ことなしこやしは牛(ぎう)  馬(ば)の糞(ふん)芥(あくた)などいれ水ごえをそゝぐべし六月よ  り八月までに蒔(まく)べし小蒜(のびる)は臭気(しうき)甚(はなはだ )少(すくな)し早く  うゑてよし 一/薤(らつきやう) 白砂(しらすな)の和(やわ)らかなる肥地(こえち)によし二三月/分(わけ)て  四五本づゝ植べし湿気(しつけ)をにくむ物也/根(ね)を三盃(さんはい)  酢(ず)に漬(つけ)て食(くら)ふ味(あぢはひ)よろし 一/薑(しやうが)【左ルビ はじかみ】 少(すこ)し木陰(こかげ)ある地よろし細沙(こまずな)の肥(こえ)たる所に  うゝべし馬糞(ばふん)芥(あくた)を根廻(ねまは)りへ入れ水ごえをそゝぐ  又/人糞(にんふん)油糟(あぶらかす)を入るもよし日でりにいたみ湿気(しつけ)  にもいたむものなればよく地を撰(えら)ぶべし 【枠外丁数】百廿六