翻刻!江戸の医療と養生

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広益秘事大全 3巻. [5] - 翻刻

広益秘事大全 3巻. [5] - ページ 19

ページ: 19

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【右丁頭書】 といふは中に白(しろ)き一種(いつしゆ)にて大坂の 川口(かはぐち)へんにてとる物也/氷魚(ひを)の類(るい)也 ちひさきはちりめんざこといふ此等(これら) の物/日用(にちよう)に益(えき)あり煮出(にだ)しにいれ 汁にいれ或(あるひ)はそのまゝにて酢醬油(すしやうゆ) をかけおろし大根(だいこん)たでなど入るなり なますにしてもよし ○ごまめ たつくりといふ物なり 引さきてなますとするは古風(こふう)なり いりつけにして唐(たう)がらしをかけ向付(むかふづけ) にするもよし但しほうろくにて炒(いり)て 後(のち)醬油にて煮(に)ればもろくなる也 ○ぼう鱈(だら) 松前(まつまへ)より出るもの京 大坂に多(おほ)し水にかしおきて大根(だいこん)白(しろ) まめこんぶなとに取合せて煮(に)る也 大根とみそ汁【かけヵ】にするもよしよく 〳〵酒(さけ)にて煮(に)れば和(やは)らかになりて 【左丁頭書】 味(あぢは)ひよしかしたる内/度々(たび〳〵)水をか へてよし川にかすは大によし ○いりがら かはべくじらとも云 わけぎに取合せ酢(す)みそあへに してよし汁に入てねぶかとた き合せたるもよし菜(な)と煮(に)たるは 大に下品なり ○鯡(にしん) 昆布(こぶ)まきにしまた平 こんぶと煮(に)てむかふへ付るいかにも 下品なる物なり白水(しろみづ)にひたし置 砂糖(さたう)あめなど入て煮(に)ればし ぶみぬけて味ひよし ○するめ かつをぶしのかはりに 煮出(にだ)しに遣(つか)ふ引さきてなますに しまたつけ焼にして酒(さけ)の肴(さかな)にす る事あり又でんぶとてけづり たるありいつれも上品なり 【右丁本文】 一/款冬(ふき) 木陰(こかげ)にうゑて肥(こやし)を用(もち)ひず細(こまか)き塵(ちり)を  根(ね)もとへ入おけばよくはびこる也 一/独活(うど) 山地(やまぢ)などの荒(あれ)たる地を二三尺もほり中を  平(ひら)にして低(ひく)き所へうゑつけ細(こまか)き塵(ちり)芥(あくた)を段々(だん〳〵)に  厚(あつ)く覆(おほ)ひ芽(め)の出る時/芥(あくた)を取(とり)のけ芽(め)を切べし  跡(あと)をもとのごとくすれば又/芽(め)を生(しやう)ずる也 【挿絵】 【左丁本文】 一/紫蘇(しそ) 正月/熟地(じゆくち)に苗床(なへどこ)を作りて灰砂(はひすな)に  合(あは)せうすく蒔(まき)て土(つち)をおほひおくべし三月うね  つくりし間を遠(とほ)くうゝべし大方(おほかた)は肥地(こえぢ)の畑(はた)の  端(はし)々に少しづゝまきおけばおのづから栄(さか)えて一(いつ)  家(か)の用にはたつものなり 一/芋(いも) 芋に種々(しゆ〴〵)あれど青芋(ゑぐいも)殊(こと)に根(ね)の多く出  来るもの也/紫芋(たうのいも)又/味(あぢは)ひよし池(いけ)川(かは)の辺(ほとり)など  水気(すゐき)ありて湿気(しつけ)のもれやすき所の軟(やはら)かなる所  よし深(ふか)さ二三寸にうゑて牛馬糞(ぎうばふん)のあくた枯(かれ)  草(くさ)の類を根廻(ねまは)りに入れ追々(おひ〳〵)に土(つち)をかくれば  子(こ)おほく出来るもの也十月に掘出(ほりいた)し日あたり  よき地(ち)を深(ふか)くほりて埋(うづ)めおけば冬春までも  よくもつなり茄蓮(はすいも)は茎(くき)葉(は)を生(なま)にて食(くら)ふべし 【枠外丁数】百廿七