翻刻!江戸の医療と養生

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広益秘事大全 3巻. [5] - 翻刻

広益秘事大全 3巻. [5] - ページ 29

ページ: 29

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【右丁頭書】  ◦料理珍味集といふもの  ありあらゆる珍味(ちんみ)を挙たる  書(しよ)なり其中よりたやすく  出来べき事をぬき出して  いさゝかこゝに書つく ○桔梗(きゝやう)玉子 玉子を煮(に)ぬき 皮をさつて又/湯煮(ゆに)をしきゝやう にして又/湯煮(ゆに)をすれば内の黄身(きみ) ともに花(はな)のかたちになるなり ○白田楽(しろでんがく) 豆腐(とうふ)を常(つね)のごとく 田楽(でんがく)にして味噌(みそ)をごまあぶら にてときやかぬとうふにぬりて 焼(やく)なりみそこげずして内(うち)へ火 よくとほるなり ○とろゝ汁 つぐね芋(いも)をすり 生栗(なまぐり)を一ッすり入れ和(やは)らかに仕(し) たて鍋(なべ)へうつし煖(あたゝ)むるに切(きる)る事 【左丁頭書】 なしつよくたけばねばりつよし そろ〳〵たくべし又/伊万里焼(いまりやき)の茶(ちや) わんを入てあたゝむるもよし ○みかん鱠(なます) みかんの袋(ふくろ)をう らがへして十五六ばかり皿(さら)にもり 砂糖(さたう)をかける也 ○兵庫煮(ひやうごに) 小きはもの腸(わた)を さりこぐちより骨(ほね)ともに薄(うす)く 切うす醬油(しやうゆ)にて煮(に)る也 ○芹(せり)づけ 根(ね)ぜりを菜(な)のごと く塩づけにして酢(す)しやうゆをかくる ○苺子汁(いちごじる) 車海老(くるまえび)の皮(かは)を去(さり) 身(み)ばかりたゝきすりて丸(まろ)く小く して汁へ入れば色(いろ)赤(あか)くなる也 ○雲掛豆腐(くもかけとうふ) とうふをよき ほどに切/米(こめ)の粉(こ)にまぶしてむし わさび味/噌(そ)をかくる 【右丁本文】  灰(はひ)を以て覆(おほ)ふべし六十日ばかりして畦作(うねつく)り  し一株(ひとかぶ)に二三本づゝ植(うゝ)べし植(うゑ)て十五日ほどして  水と人糞(にんふん)と合せてそゝぐべし其後(そのゝち)はこき糞(こえ)  よし干鰯(ほしか)なともよしさて虫(むし)をはらふ事第  一/念(ねん)を入べし虫(むし)つけば栄(さかえ)ぬものなり 一/紅花(こうくわ) 植(うゝ)る地こえたれば花(はな)の色も甚(はなはだ)よし赤(あか)  黒土(くろつち)の肥(こえ)たるに作るべし霜月(しもつき)/初申(はつさる)の日/種(たね)をまく  べしといへり種(たね)は酒(さけ)に一夜(いちや)浸(ひた)し灰(はひ)ごえに合せて  うすく蒔(まく)べし苗(なへ)二三寸の時/葉(は)にかゝらぬやうに  水糞(みづごえ)を入べし後(のち)にはかゝりても厭(いと)はずさて四五月  ごろ花(はな)のわきに垂(たる)るを見てつむべし 一/煙草(たばこ) 地を冬(ふゆ)より二三度も耕(たがへ)し糞(こえ)を打  さらしおきて正月に焼草(やきくさ)を多(おほ)く入てこえをかけ 【左丁本文】 【挿絵】  正月/末(すゑ)うね作りしうすくちらし蒔(まき)にすべし  雨のふる日少しづゝ水糞(みづごえ)をそゝき茎(くき)のよわきを  抜(ぬき)すつべし赤土(あかつち)に小石(こいし)小砂(こすな)まじりたる如き地(ち)  尤(もつとも)よし山里(やまざと)の霧(きり)深(ふか)き所はあく少くして  名葉(めいは)を出すなり 【枠外丁数】百卅七