翻刻!江戸の医療と養生

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広益秘事大全 3巻. [5] - 翻刻

広益秘事大全 3巻. [5] - ページ 9

ページ: 9

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【右丁頭書】 暑中(しよちう)のふろふきは冷(ひや)して味噌(みそ) をかくべし煮(に)てくふは常(つね)の事也 ○南瓜(なんきん)【左ルビ ぼうふら】 汁とうがらしの吸口(すひくち) にてよし煮(に)しめには実(み)をよく〳〵 とりて入べし下品(げひん)なる物なり あんかけふろふきにもするなり ○青大角豆(あをさゝげ) ゆでゝ山椒醬油(さんしやう〳〵ゆ) のひたし物にする通例(つうれい)也みそあへ にし又/煮(に)てもよし ○隠元豆(いんげんまめ) 江戸に藤豆(ふじまめ)といひ 西国に垣豆(かきまめ)といふ白(しら)あへごまあへ 共に上品なり煮(に)しめに入て尤(もつとも) よし実(み)の入過たるは品(しな)くだれり ○さつま芋(いも) 煮(に)たるは下/品(ひん)なり すりてうす葛(くず)のかはりに物をい りたるよしさいの目(め)に切て煮込(にごみ) へいれたるはよし油(あぶら)あげにし又 【左丁頭書】 風呂(ふろ)ふき茶(ちや)わんむしにもす べしあへものにしても用ゆ女中(ぢよちう) むきの物にて人により用捨(ようしや)ある べし ○さと芋(いも) 大坂(おほさか)には芋蛸汁(いもたこじる) とて蛸(たこ)にいれて汁にする事有 煮(に)て牛蒡(ごばう)ねぶかなどゝ同じく 平にもつかふにしめのつべいなど いろ〳〵あり ○唐(たう)の芋(いも) 茎(くき)の赤(あか)き芋なり 茎(くき)をほしてずいきとす生(なま)にて 酢醬油(すしやうゆ)のひたし物にしごまをか けてよし芋(いも)は里(さと)いもの如(ごと)くに してゑぐからず子すくなし用 ひかたはさといもに同じ又ずいき を汁にして柚(ゆ)からしなど吸口(すひくち)にして よし油(あぶら)あけと一所に煮(に)るもよし 【右丁本文】 【挿絵】 さすがよし今年(ことし)の新枝(わかえ)をさすには葉(は)のくきか たまりてさすべし長(なが)さは二三寸/位(ぐらゐ)にきり葉(は)をば 二三/枚(まい)残(のこ)して跡(あと)ははさみ捨(すて)もとの方に赤土(あかつち)のね ばきを団子(だんご)の如(ごと)くしてさして植(うゝ)る也/是(これ)通例(つうれい)也 堅(かた)き木はもとを割(わり)て中に小石(こいし)をはさみてさす また山椒(さんしやう)の実(み)をはさむもよし切口(きりくち)の四五/歩(ぶ)も 【左丁本文】 ある枝は一枝(ひとえだ)おきて跡(あと)は残(のこ)らず切すてゝさす也 切口は小刀(こがたな)にてよく削(けづ)りてよしさす地は赤土(あかつち)の しめりたる日陰(ひかげ)の所よし鉢(はち)へさすにも赤土(あかつち)を入て さす何(いづ)れも度々(たび〳〵)水(みづ)をそゝぐべしよく生付(はえつき)て 後に植(うゑ)かへてよろし又とり木とて枝(えだ)を引たわ めて其枝(そのえだ)に疵(きず)をつけ糞(こやし)《割書:牛馬鳥の|糞よし》に土をまぜて 土をほり其枝に右の土ごえをつけて埋(うづ)めおき土(つち)乾(かわ) けば水或はうすごえをそゝぎて乾(かわ)かぬやうにし よくつきて後(のち)に枝(えだ)をきる也/高(たか)き枝をは疵(きず)をつ けて竹(たけ)を一節(ひとふし)筒(つゝ)にきりて二ッにわり疵(きず)の処へ 土をつけて竹(たけ)にてあはせ其上を縄(なは)にてまき土の かわかぬやうに苔(こけ)をつけて度々水をそゝぐべし 根(ね)の生(しやう)じたる比(ころ)を考(かんが)へて半分(はんぶん)づゝ切(きり)て二度に切(きり) 【枠外丁数】百十七丁