翻刻
【右側】
相成申候
一亡父の国政を嗣候幼若の女王は公子フランシスコーデア
シスシー《割書:人|名》と婚姻いたし候右公子は彼女王の叔父の子に
して国主トンカルロス《割書:人|名》兄弟の子に相当申候然るに右
トンカルロス自ら其位を嗣へきと思念罷在候右国王
嗣位念有之候は其嫡子ベルーク《割書:官|名》テモウチノウリン《割書:人|名》を立
度所存に候処右デモウチノウリンは民間に墜入り牧逐
も同様イスハニヤ国外に周流いたし候
一ホルトカル国に近比一揆差発申候右に付色々取扱有之
【左側】
候得共今におゐて全く鎮り不申候
一欧羅巴諸州に於てアールドアツフル《割書:草の|一種》の不作にてトイツ
国フランス国殊更スコツトラント《割書:国ノ|名》イールラント《割書:同|上》於ては
食物乏しく有之候依之北アメリカ州より数多の
蜀黍并むきこを差越申候
一魯西亜国とカルカシユス《割書:地|名》山住の者共と争乱今におゐて
鎮り不申候
魯西亜国々民カルカシユスには兎角に住馴かたく
有之候