翻刻
【右丁頭書】
心の病。腹の下り。耳(みゝ)のなる。腰(こし)
のいたみ。寒のとがめ。腎(じん)をもら
す久しき持(ぢ)病。やまひ下部(げぶ)に有。
又はつらくあたりし人女の念(ねん)と
しるべし。観音いなりを信すべし
○夢は岸よりおつる体。きつね。
いたち。蛇 生れ子。水辺に死た
るを見たるゆめ也
㊆ 艮(ごん)
○見物は少男。霧(きり)。島(しま)。山。家(いへ)。
石城。墳墓(はか)○聞事は婚姻(こんいん)
のなりがたき噂か。山伏。女。祢宜(ねぎ)
金物のさた○得物はあり。
金物。衣類。雑穀(ざこく)。瓜(うり)。果(このみ)。石。
土。土中の物なるべし○待人は
はやく来る。又丑寅の月日七
【左丁頭書】
五十の数の月日来る。東北よ
りきたるべし○怪事は鼠(ねずみ)。猫(ねこ)。
家の柱(はしら)鳴(な)るか。棟木(むなぎ)折るか也。○
失物はなし。女の手に有。土の器
【挿絵】
【右丁本文】
入れともすべし水をかけても消(きえ)ず
○一寸(いつすん)八里(はちり)炬火(たいまつ)の法
一くぬぎの木を百目ほど池水(いけみづ)にひたし置て
後こまかにたゝき砕(くだ)き炬火(たいまつ)にすれば一寸にて
八里は行べし但(たゞし)四寸廻りの積(つも)りなり
○幾夜(いくよ)寝(ね)ずしても気力(きりよく)衰(おとろ)へざる方
一 昼夜(ちうや)寝(ね)ざる事/連日(れんじつ)なれば気力(きりよく)つかれて
事をつとめがたし此時/牡蠣(かき)の殻(から)を粉(こ)にし
てのむべし疲(つか)るゝ事少しもなし
○鍋釜(なべかま)の鉄気(かなけ)をぬく法
一 鍋(なべ)の中にて藁(わら)をたき灰(はひ)となしさまし
置て後/灰(はひ)を取去(とりさ)り鍋(なべ)の内へ油(あぶら)をぬり竈(かまど)
の下にぬる火を置て油気(あぶらけ)を乾(かわ)かすべし
【左丁本文】
かくの如くして即時(そくじ)に用るに鉄気(かなけ)少しも出
る事なし
○油(あぶら)に水気(みづけ)あるを防(ふせ)ぐ法
一 燈油(ともしあふら)に水気まじりはぢけて火(ひ)消(きえ)んとする
時ともし口の燈心(とうしん)に塩(しほ)を少しおけば忽(たちまち)に止(やむ)也
○白鑞(しろめ)を製(せい)する方
一 鉛(なまり)《割書:壱斤|》唐錫(たうすゞ)《割書:十両|》をふきわりて和すれば
しろめとなる
○真鍮(しんちう)を色(いろ)白(しろ)くする法
一 米醋(こめず)梅醋(むめす)拓榴醋(じやくろす)柚醋(ゆず)四味ひとつに和(まぜ)て
砥(と)の粉(こ)をときてみがけば真鍮(しんちう)銀(ぎん)のごとくなる
○真鍮(しんちう)金銀(きん〴〵)の類の器物(うつはもの)をあらふ法
一 真鍮(しんちう)金銀(きんぎん)鍍(めつき)などの器(うつは)久しくよごれたるは
【枠外丁数】十一