翻刻
【右丁頭書】
物の類なり。ぬすみ手は初めは
しれず後にしるゝ也○願事は
よし。家やしき。土石。金物。瓜。
木の実(み)の類。○出行は遠方へ
ゆくはよろしからず阻(へだて)あり。山か
陸(りく)をゆくにはよろし。南は吉と
しるべし○沙汰詫言はよし。
しかし貴人へだつる事有。引連(ひきつゞき)
て二度めほどに埓(らち)あく也○病
事は手指(てゆび)の病。脾肺(ひはい)の病。唇(くちびる)
かわきて不食す。女は産後(さんご)のわ
づらひ也。女の念あるべし。年徳(としとく)
神 山の神のとがめもあるべし。
信心すべし○夢は雲。山。丘(をか)。
墓(はか)。少男。大/虎(とら)の類也。また
甘(あま)きものを食(くら)ふ事もあり。又
山に登(のぼ)る事のたぐひなるべし
【左丁頭書】
㊇ 坤(こん)
○見物は霧(きり)。田野。老女。農(のう)人
肥(こえ)たる人。布綿。五穀。輿(こし)。釜。
○聞事は田地(でんぢ)。土橋。倉(くら)。母の
便宜(べんぎ)をきくか。公事(くじ)沙汰か。人の
腹立るをきく也○得物はあり。
金物。糸類。笋(たけのこ)。山の芋(いも)。五穀
のたぐひなるべし○怪事は牛。
狐。からす。百獣(ひやくじう)。衣に血(ち)かゝる也
○うせ物は有。日の中に尋(たづ)ぬべし
品あしくなるとも半分は出べし。
古着(ふるぎ)。金物。食物。四角(しかく)なる物。
やはらかなるもの。袋(ふくろ)に入たる物也
○願事よし。知行(ちぎやう)。倉。田畠(たはた)。
牛馬の望なるべし○出行は
西南へはよし。里(さと)に利あり。陸(くが)
【右丁本文】
たやすく落(おち)ぬもの也/醋(す)を熱(あつ)くわかして
洗(あら)ふべし疵(きず)付(つか)ずしてよくおつる也又すいも
草にてみがくもよし
○洗(あら)ひ粉(こ)の方
一 豆腐(とうふ)の滓(かす)を二三日/天気(てんき)つゞきに陰干(かげぼし)とし
よく乾(かわ)きて後/貯(たくは)へ置/朝夕(あさゆふ)湯(ゆ)をつかふ時の
あらひ粉(こ)とすべし油垢(あぶらあか)をおとし艶(つや)を出す
事よのつねにあらず天気(てんき)つゞかぬ時は臭(くさ)み
つきて用にたへず
○鉄醤(おはぐろ)を即座(そくざ)におとす法
一 笹(さゝ)の葉(は)をくろくやきて灰(はひ)とならざるを
指(ゆび)につけて歯(は)を摺(す)ればおはぐろ忽(たちま)ち落(おち)て
白歯(しらは)となるなり
【左丁本文】
【挿絵】
○伽羅(きやら)を久しく貯(たくは)ふる法
一 黒砂糖(くろさたう)を水にてこね竹(たけ)の皮(かは)を入れ能(よく)
せんじその竹(たけ)の皮(かは)にて伽羅(きやら)をよく包(つゝ)み
壺(つぼ)に入(い)れ蓋(ふた)をよくしてたくはふればいつま
でも朽(くち)しをれず
【枠外丁数】十二