翻刻
【右丁頭書】
【挿絵】
年(とし)と見て下に記(しる)すところの
星(ほし)の下(した)に引合せて見るべし
●第一/羅睺星(らこうせい)
この星(ほし)にあたる年は大にわろし
万事(ばんじ)信心(しん〴〵)すべし信心とはたゞ
神仏(かみほとけ)にいのる事のみならず心(こゝろ)に
信(まこと)ありて嘘(うそ)をつかず物を貪(むさぼ)らず
【左丁頭書】
よろづ慎(つゝし)みて上(かみ)をうやまひ
下(しも)をあはれみさて神仏(かみほとけ)を尊(たふと)み
て災難(さいなん)を遁(のが)れさせ給へといのる也
信(しん)あれば万(よろつ)の難(なん)をのかるべしもし
不信心(ふしん〴〵)なれば正四五月に病有
病(やまひ)なければ損(そん)をするか口舌(くぜつ)ごと有
六七月に盗(ぬす)人に逢(あ)ふ十一月に
出行(しゆつかう)すれば口舌(くぜつ)ありて金銀(きん〴〵)田(でん)
宅(たく)を失ふ事ありつゝしむべし
羅(ら)計(けい)火(くわ)の三星(さんせい)とて九曜(くよう)中
にての悪(あく)星なり来年(らいねん)羅睺(らこう)に
あたればはや今年(ことし)よりあしき
ほど也/故(ゆへ)に羅睺(らこう)の前年(ぜんねん)とも
いふ事ありつゝしむべし
星(ほし)の黒(くろ)きは皆(みな)あしきしるし也
白(しろ)きは吉(きち)なり半黒(はんこく)半白(はんはく)は
半吉也なぞらへてしるべし
【右丁本文】
○鯉(こひ)の死(しな)んとするを活(いか)す法
一 生(いき)たる鯉(こひ)を遠方(えんはう)へ贈(おく)る時もし死(しな)んとせば
蒜(にゝく)のしぼり汁(しる)を口にそゝぐへし忽(たちま)ち活る也
また鯉(こひ)のあがりたるに挽茶(ひきちや)をかけておけば損(そん)
ずる事なし
○練珊瑚珠(ねりさんごしゆ)の製(せい)法
一 象牙(ざうげ)の粉(こ)を羽二重(はぶたへ)の絹(きぬ)ぶるひにてふるひた
るを三匁/天草砥(あまくさと)の粉(こ)を壱匁/光明朱(くわうめうしゆ)三匁
辰砂(しんしや)三匁いづれもよく和合(まぜあは)せ極(ごく)上の晶膠(すきにかは)を
うすくたき海蘿(ふのり)のたきたると等分(とうふん)にあはせ
右の篩(ふるひ)にてこし其/汁(しる)にて粉を練(ねり)合せ緒〆(をじめ)
によきほとに丸(まる)め柳(やなぎの)木(き)を細く紐とほしの太(ふと)
さに丸く削(けづ)り胡桃(くるみ)の油をつけ右の練玉(ねりたま)を
【左丁本文】
突(つき)さし五十日ほど乾(かわか)し置て後(のち)しめしたる
木賊(とくさ)にて磨(みが)きその上を椋(むく)の葉(は)にてみがき
掌(て)の中(うち)にてまろめるやうにしてみがけは透(すき)と
ほるやうに艶(つや)よくなる阿媽港(あまかは)薄色(うすいろ)本珊瑚(ほんさんご)に
まがふ尤(もつとも)秘伝(ひでん)なり
○小鮒(こぶな)の鱗(うろこ)をとる法
一小鮒をいかほでにても雷盆(すりばち)へいれその中へ
篠(さゝ)の葉(は)を入てもめば悉(こと〴〵)く落る也
○小池(こいけ)の魚(うを)に鼬(いたち)の付たるを避(さく)る方
一 瓢簞(ひやうたん)を釣(つり)おくべし再(ふたゝ)び来らず
○道(みち)に迷(まよ)ひたる時/方角(はうがく)を知(し)る法
一 旅(たび)にて山路(やまみち)にまよひたる時は水(みづ)の流(ながれ)に随(したが)ひ
て下(くだ)るべし必(かなら)ず道に出る也/野径(のみち)に迷(まよ)ひたる時は
【枠外丁数】十四