翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

広益秘事大全 3巻. [1] - 翻刻

広益秘事大全 3巻. [1] - ページ 38

ページ: 38

翻刻

【右丁頭書】 とかく春夏わざはひ来る三六 月を殊(こと)につゝしみ信心してよし ○第八月/曜(よう)星 この星(ほし)にあたる年は吉なり さりながら月のとがめ有/慎(つゝし)む べし信心あれば竜(りやう)の水を得た るがごとく運(うん)をひらき貴(き)人に 引立られ悦(よろこ)び両三度までかさ なり四十月は主(しゆ)人より宝(たから)を 得る不信心なれば二五月金 物につきて損(そん)あり百姓は牛馬 にたゝる六九月/土公(どくう)神のたゝり あり冬三月の内に住所をは なるゝか牢(らう)人するかなるべし また水神のたゝりにて下部(けぶ)の 煩(わづら)ひあるべし ○第九/木曜(もくよう)星 【左丁頭書】 この星にあたる年は万事吉 なりさりながら正二八月木を きらば口舌の田地牛馬にたゝる 信心なる人は男女をえらばず 枯(かれ)木の春(はる)にあひて花ひらく がごとく運(うん)をひらきよろこび 重(かさ)なる不信心なる人はよろづ たゝりてわづらふ百姓は田畑(たはた)牛 馬にたゝる冬三月のうち病か 損(そん)かあり遠く行て悪し或 寺の造作(さうさく)にたゝる也慎みて信 心すべし  ○六/曜星(ようせい)のくりやう これは毎日の吉凶を判断(はんだん)す るうらなひ也くりやうはわが年 の数(かず)と月と日の数とを合せて 【右丁本文】  ○飯(めし)の片熟(かたにえ)したるを直す法 一飯のかたにえしたる時は酒を少しうちて 葢(ふた)をし火気(くわき)を通(とほ)すべしよきめしとなる也  ○同こげくさきを直す法 一なはどうしを洗(あら)ひてめしの上におき葢(ふた)をして しばらくおけばこげくさき香(か)失(うす)ること妙也  ○薑(はじかみ)をかびぬやうに漬(つけ)る法 一はじかみ水気をよくさりて梅醋(むめず)に漬んと する時からしを少し絹(きぬ)につゝみて底(そこ)にいれ置 べしかやうにすれば一年を経(へ)てもかびず  ○紅染(べにぞめ)のぬきやう 一染たる衣服(いふく)の紅をぬくには早稲藁(わせわら)の灰汁(あく) にてもみあらふべしよくおちる也 【左丁本文】  ○青昆布(あをこんふ)のこしらへやう 昆布を銅鍋(あかゞねなべ)にて煮(に)れば青緑色(みどりいろ)となる也 海蘊(もづく)蕨(わらび)狗脊(ぜんまい)も同じ  ○乾松蕈(ほしまつたけ)香(か)のうせぬ法 一 新(あたら)しき松たけの茎(くき)を去(さ)り二三日よき天/気(き) に乾(ほし)て後(のち)陰干(かげほし)にしてとりをさむべし翌(よく)春夏 【挿絵】  【枠外丁数】十七