翻刻
【右丁】
紅毛人登城【朱囲み】
縄はりに鶴の
舞ひにし大城へ
毛衣を着て登る
蘭人
勇々館道草
登城する紅毛人は
献上もはえた侭なる 銭のや
人参の髭
登城する紅毛人の下馬先は 和松亭
わたりの徒も多くみえけり 羽衣
【右歌下段】
直な御代紅毛人の登城にも
ゆるさぬ文字の横つけの駕籠
水々亭楳星
【以下上中下段の順】
やとはれて出る
蘭人の供まても
銭と木札の
かふえきはしつ
語同堂
春道
海原を渡り来つれて
登城すに渡り者をは
つれぬ蘭人
文栄子
雪麿
あつまてる神を
仰きてひの色の
紅毛羅紗もさこく
たから田
無窓園敏住
【左丁】
朝かほのめ出し荷ひて二葉町 蝶那言
日陰町へと曲る苗うり 澄兼
【右歌下段】
瓜茄子の苗はうりても
八百やとは少し畑の
ちかふ商人
水々亭楳星
【上段に戻る】
まけて売るへちまの 雪の下
苗は目の先へふらさかる銭 皆元廼
早とらんとて 寄友
汝か宿を鴈に出て月に迄 上サ大堀
ひさく朝かほ夕かほの苗 花月楼
売歩行苗の根にみる
土団子宿は谷中の
かさもり門前
花輪堂糸路
朝の間にきれいに いせ松坂
はけて塵ひとつ 野良
残さす帰る箒苗 庫人
うり
苗売【朱囲み】