翻刻
当座女枝豆売
楽々亭琴樽主人撰
【上段】
小夜ふくるまでやちまたを
枝豆にみを入てうる女たくまし
望止庵貞丸
商ひの道にあかるく枝豆を
やみに女の呼ひあるくなり
勇々館道草
売り歩行女たてらの
ゆて豆はさやはちけなる
夜半の呼こゑ
宝市亭
鶴ならぬ枝豆売は
背負ふたる子ゆゑの 蝶那言
やみに夜るの商ひ 澄兼
【下段】
枝豆の籠を小わきにかいこんて 語古窓
うれる女も長刀さうり【注】 喜樽
【注 なぎなた草履=履き古して、長刀形にゆがんだ草履】
同し心を
売る妹か顔むき出して
いひ直よりことはにさやは 楽々亭
あらぬ枝豆 琴樽
【左丁】
狂歌四季人物四篇
天明老人尽語楼撰
兼 天王祭 冷水売 富士詣 西瓜売 土用配
琵琶葉湯
題 涼舟 うろ〳〵舟 雨乞 大山参 麦湯見
世 御祓
《割書:当 森風亭波都賀主人|坐 鶴の屋松雄主人》 判
土用鱣客 《割書:女の湯あみ|する処》
《割書:画|工》 立斎広重先生