翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

海陸世話日記 - 翻刻

海陸世話日記 - ページ 16

ページ: 16

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けるけふハ隙なりいさ浜へ行へきとて山崎宮野ハ/上馬(シヤウメ) 藤七我等ハ/歩行(カチ)也頓て浜に着てみるにはや船は なし漸材木少々/船(フナ)がうら/柱(ハシラ)/梶(カチ)の/形(カタチ)を一所にかたつけ 置たり両人馬よりおりて扨其方か船印ハ何そ材木 の印/梶(カチ)/檣(ホハシラ)もよく見るへしといふ/下(シモ)の者共爰かしこ 走り廻りける我此かうら共を見て暫く涙くみたり 皆見て笑ひたり扨両人に申けるハ是は我船にては なし某か船は六枚ニがひの新艘にて中物は大板千三百枚 橎二千五百丁角物大小二百本寸法百丁積入たり其外 船具等少も相違は候はす左様の船を渡し給へ材木一本 違ふても中〳〵請取申ましといへは両人聞て何といふそ 船頭に左様の舟のあるならはわがにせよ扨は是は其方か 舟にてはなきかあらむつかしの船頭也兎角逃たる かよしといふて馬に打乗帰りけり我身も跡より又八の戸 に行藤七を先達て両人へつめかけさりとては是に三日 留られ申す内にあのことくに/切破(キリワリ)候御吟味なされ天下 の御法に御沙汰候へ假初に被成は後はむつかしくあらんとつめ かけ〳〵申ける両人申けるは船は浜にてわれたり然れハ